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 今日も猛暑になりそうだ。
 うかつだったがユーミンの最新シングルが出たという話は聞いてはいたのだが、まるでチェックしてなかった。聞いてみた。すごかった。軽く聞ける。出だしのムーグっぽい響きの左右の揺れ当たりは裏方がいい仕事している。
 苗場での地声はかなりひどい。思いは伝わってくる分痛々しい。
 映画のエンドロール用らしく、そうした暗示も多い。しかし、これは、人魚姫とピカデリーサーカスに続く、老いと愛のテーマの連作のようだ。人魚姫がある意味、救いようのない絶望で、ピカデリーサーカスで少しもちかえし、その雨と記憶のシーンをこうつなげたかという感じだった。
 人は老いる。悲しいほど。そしてどうしても若いときには理解できないなにかがある。というか、この世界にはまだ何かがあるのだろうか。神でもいるかのように。
 ⇒YouTube - ダンスのように抱き寄せたい_松任谷由実
 ユーミンはある意味、自分の心というのを歌以外で語らなくなってしまったというか、よくしゃべる人だが、歌の核心の奇妙な思いの部分については、なんというか絶望的なまでの禁欲のようなものがある。旦那さんとの関係は破綻ということもないだろうし、いやその逆で彼も理解しているのだろうが、不思議な関係になりつつあるのだろう。この歌での彼の仕事もけっこうすごいなとは思った。