日経社説 経済の正常化映す株式市場

 第2の正常化は日銀の金融政策の転換である。日本の超低金利は、低金利国で調達した資金を高金利国の資産などで運用するヘッジファンドなどの投資行動を誘発して過剰流動性相場を助長し、市場のかく乱要因になっている。日銀の量的緩和・ゼロ金利解除で資金が逆流し、世界の株式・商品相場が動揺する場面もあったが、行きすぎた投機行為の修正は正常化に必要な調整といえる。

 これはリフレ政策の副作用かと思うがこの問題についてリフレ側からの意見を私は知らない。まあ、私が知らないだけなんだろうが。

日経社説 あいまいさ残る労働時間の規制除外

 報告書は「管理監督者の一歩手前に位置する者」を想定している。基準となる年収額は「管理監督者の平均的な年収水準を勘案しつつ」という報告書に基づき労働条件分科会で今後詰めるが、厚労省は「800万―900万円」以上を考えている。
 年収がこの水準の人は、中小企業ではほとんどが管理職以上になるだろう。大企業でも「自由度の高い働き方にふさわしい制度」という文言に従い、ほかの条件と合わせると、裁量権の大きな上級技術者や一部の専門家などに限られそうだ。しかし企業側には、チームリーダー格の社員などにも幅広く適用したいと期待する経営者も少なくない。
 合理的とは思えない年収基準になぜ固執するのか。

 合理的なんじゃないか。
 街金の金利問題が破産者と実際には関係ないように、エグゼンプションの問題も実際には疑似問題に過ぎない。労働市場に対するバックラッシュがさも弱者保護にみせかけて正論を偽装にしているだけだ。実際のところ底辺の人間の一生とはというか普通の人の労働というのは、デフォでエグゼンプションである。

産経社説 回顧2006 問われ始めた大事なもの

 私はまったく違った考えを持っている。
 問われ出したのは、自分の命は自分の命だということ。社会問題というのは、たぶん、それが問題であると吹く人々の大衆操作のツールのようなものだ。ただ、ブログなどでそんなことは問題じゃないよとは言いづらい。
 はてなダイアリーでもというかぶくま人気でもそうだが、人はなにか問題がほしいのだろうと思う。でも、問題というは一義にはとても個人的なものだ。

読売社説 [新労働制度]「導入には意見の幅がありすぎる」

 意見の幅があるのは問題設定ができていないこと。年収400万円とかもどうもファントム臭い。
 この問題は大衆のなかの非正規雇用が増えればある程度自然に解消するというか、非正規雇用者はデフォでエグゼンプションである。
 まあ、昔は医者も警官も村長もそうだった。
 労組解体の一つの風景なのかもしれないが、実際のところ大衆は、正規雇用に流れる。少なくとも十年スパンでこの問題は個人の生き方というか、家族の生き方に問われるのだろう。国家としてあまりよいこっちゃないが、日本というのはそういう非情な国でもある。というか、家族が国家から自立していく、そういう家族が増えていくしかないのだろう。

読売社説  [電力不正報告]「『臭いものにふた』に潜む危うさ」

 ふーんと思う。電力問題はなにか問題が多いようだが、どうしようもできないのだろう。識者、というか工学者は沈黙しているように思う。

朝日社説 日中歴史研究 事実に語らせることだ

とはいえ、中国も変わりつつある。胡主席は昨秋、抗日戦争における国民党の役割を評価した。共産党が歴史の一部を見直したのだ。少しずつではあるものの、従来の教条的な歴史解釈から踏みだそうとの動きはほかにも見て取れる。

 いわゆる歴史問題は上海閥の衰退とともに終わるだろう。毛沢東ですら思いつかなかった展開ではあっただろう。
 引用のあたりの問題は実は中国側にとって地雷が多い。一応日本の論壇?では「マオ」はトンデモ本でFAだし、海外でももちろんそのサイドは多い。だが、日本外を全体的に見ると中国史研究はこれからいろいろ変わってくるだろう。まあ、日本が一番極北。物言えば唇寒しであろうな。ブログとかでもゲシュタポみたいのが見回りしているし。また釣れるかな。

概ねそんな感じ

 ⇒2006/12/28 (木) 07:20:45 財政の基礎的収支均衡、早めに達成を : さるさる日記 - 泥酔論説委員の日経の読み方

 端的に言って、1000兆円とも700兆円超ともされる長期債務は、バブル不況と言われた10年間、政府支出によって日本経済を支えようとした結果です。
 確かにこのような政策の是非はありますが、当時は専門家の間でもバブルの生成と崩壊の構造についてよく理解されておらず、不景気になれば政府セクターで支えるという従来型の処方箋が採られてきたことを安易に批判することはできません。
 金融・財政出動がなければもっと深刻な不況に陥っていたという論もある一方、デフレからの脱却が長引いたのは、将来に対する国民の不安感が根底にあり、それは巨額の財政赤字に起因するものだとする議論にも一理あります。

 概ねそんな感じなんだが、この問題は、結局プラザ合意にまで遡る問題がある。
 泥酔さんは日本経済は今後順調に見ているっぽいが、私はそうはいかないと思う。

若いっていいな

 と思った⇒[R30]: 拝啓FT様 サービス業の生産性について
 オピニオンとしては、俺が書いたか(文体は別として)くらいの禿同なんだけど、実際には、俺はこう書かないな。歳だなぁ。
 まあ、とか言って俺も小泉選挙のときは旗幟鮮明で叩かれたけどな。
 というか、ほっておくと俺はだんだん現実より歴史に関心が向いてしまいそうだ。人生が半分以上終わるっていうことは、なんで生まれてきたかここに俺は問題ではあるな。
 っていうか、実務的にこの国をマネージすると考えるとこうした議論もまたモデルとしてはあまり段階的ではないかなとか思う。

そういえば

 クーのバランスシート不況論的に見ると、バランスシートの期限、粘り勝ちってことかな。とか考えると法人税ゼロ状態というのも、ようするに政府の掌の上ってことか。
 っていうか、小泉から安倍政権への以上はきちんとスケジュールだったのか。ま、それは考えすぎ。

ブログのことちょっと

 こちらの日記はコメント欄ははてなユーザーに閉じてしまった。攻撃君、GJでしたね。それで、結局そうではない人を閉ざしてしまったのだが、ただ、そう考えるのもうぬぼれというものかと思う。そのあたりの閾値をどう見るかは依然難しい。
 極東ブログのはコメントやトラバは許可制にできる。そうしたらという示唆もいただくが、そのあたりも逡巡している。基本的にあのブログの存在価値のある部分は過去ログとして参照してほしいということだ。たとえば、Deed Poll(ディード・ポール)って何だ?というとき、たぶん、Wikipediaより役立つことが書いてあると思うし、まあ、こうした情報が自然に浸透したらあのブログのそういう意義はなくなる。そのころ自分の人生も終わりだろう。さみしいものだな。
 で、つまり、そういう情報の提供ということからすると、コメントもできるだけ情報のS/N比をげてほしい気はする。現状では、まったく違う関心に誘導するコメントやべたな攻撃以外は残している。
 ただ、それもマジョリティのリーダーにはあまり有益ではないか。
 というか、マジョリティとは言っても、実際はごく少数なんでどうかなというのはある。
 そのあたりも難しい。
 来年あたりが、まじでブログの終わりかな、ブログ全体の終わりというわけではなく、なんというか。

そういえばDeed Poll(ディード・ポール)で思ったのだが

 こうした知識を少しずつ身に付ける。
 こうした知識のある飽和が世界観を変える。
 あまり理解されてないようだし、まあ、自分もなんだかななのだろうけど、極東ブログの一つの目的は、小さな知識から感性をシフトしてほしいというか、自分がこれまで得た感性のシフトみたいなものを実際の知識の側から伝えたいというのはある。
 ブログというと、よくオナニーとか言われるように自己満足とかあるいはイデオロギー的なオピニオンとか啓蒙とかいろいろあるだろうし、まあ、自分もそういう面はある。ただ、私は、もうちょっと知識を大切にしている。知識といっても専門性という意味ではない。
 そのあたりはどのくらい伝わっているのだろうかと思うが、まあ、なすべきは、湖の上にパンを撒くか。我は植え、アポロは水を注げり、と。

おやびっくり、フセイン元大統領死刑

 ⇒BBC NEWS | Middle East | Saddam Hussein executed in Iraq

The news was confirmed to the BBC by the Iraqi deputy foreign minister.
 
Iraqi TV said the execution took place just before 0600 local time (0300GMT). A representative of the prime minister and a Sunni Muslim cleric were present.

 ⇒フセイン元大統領の死刑執行 : NHKニュース

フセイン元大統領に対する死刑は、日本時間の30日昼ごろ絞首刑によって執行され、イラクの国営放送が緊急ニュースとして伝えました。フセイン元大統領は、1982年にイスラムシーア派の住民およそ150人を殺害したとして、人道に反する罪で、今月26日に死刑判決が確定していました。執行に立ち会った、イラク政府で国家安全問題を担当するルバイエ顧問は、国営放送に対して、フセイン元大統領はイスラム教の教えを書いたコーランを手にし、取り乱した様子はなかったと話しています。また別の政府高官は、死刑はバグダッド市内にある旧政権の国防省の情報部門の建物で行われ、元大統領は絞首刑に処される直前、「神は偉大だ。祖国は必ず勝利する」と叫んだと話しています。

 ⇒livedoor ニュース - フセイン元大統領は抵抗することなく刑に臨んだ=イラク国家安全保障顧問
 ⇒Reuters AlertNet - Execution of a subdued Saddam was quick -witnesses
 ちなみに私が驚いた理由の関連⇒極東ブログ: イラク・フセイン元大統領死刑判決について大手紙社説への違和感
 しかし、このエントリを書いた時点では一審で、先日二審が出たので、よもや感はあったが。
 今後について⇒BBC NEWS | Middle East | After Saddam: What next for Iraq?
 まあ、なんつうか、怒りを覚える。
 要因は米国なんだろうか、クルドなんだろうか。案外、イスラム暦との関連だったりするのか。
 いずれにせよ、解明されなければならないことが一杯あったのに。
 参考、ただしフィクションだろう⇒サダム・フセインとラムズフェルドの会談記録
 しかし、フィクションとしても優れている。