若きバートランド・ラッセルが自殺を思いとどまった理由

 私はバートランド・ラッセルが好きで、よく読んだ。英語の勉強をかねて読んだりもした。読みやすい英語かというとそうともいえるしそうでもないとも言える。文章のリズムが現代英語的ではない。この歳こいてみると文章のリズム感は小林秀雄なんかと似ているかもと思う云々。
 ほいで。
 若きバートランド・ラッセルが自殺を思いとどまった理由なのだが。
 数学の問題を解きたかった、
 ということらしい。
 ラッセルから学んだことはいろいろある。

cover
ラッセル幸福論: B. ラッセル,安藤 貞雄
 もあるが、訳はこっちのほうがよいかと思う。
 こっち⇒「 幸福論: 本: ラッセル」
 ラッセルをちと離れて思うのだが。
 子供の頃、小学校一年生くらいだったか、同級生の女の子が、「怖くておかしくて悲しい話って知っている?」というのだ。教えてもらた。
 それは、「鬼が出て、おならをして、死んでしまいました」というのだ。
 私は感動して、50歳になっても、思い出す。ナスラディンの英知かもしれない。
 人間というのは、なんとなく生まれておならをして死んでしまうようなものであり、しかも、考えてみれば、おならをして、というあたりのおかしさに支えられて生きているものだ。
 自殺を思いとどまるというのはいろんな話があるだろう略。
 ただ、現実的には、けっこうくだらない関心が人を救う。
 くだらないことでいいのだ。数学とか最適だ(数学がくだらなくないとか思っている香具師数学がわからなすぎ)。
 数学が苦手な人は……歴史がよいのではないか。
 人の愚かさを知るには、歴史最適だし、なにより、年寄り向きだ。
 自殺を延長し、だましだまし、寿命でしたというのは、けっこうよい生き方であると思う。つうわけで、死ぬなよ。