読売社説 住基ネット 違法状態は早期に解消せよ : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 これは単純にテクニカルにわからないのだが、「違法状態」なのか。

 最高裁判所は08年3月、一連の住基ネット訴訟で、「住民の情報が第三者に漏れる危険は生じておらず、プライバシー権は侵害しない」との判断を示している。
 自治体が最高裁の司法判断を無視し、住民基本台帳法に違反し続けるのでは法治国家と言えまい。希望する区民だけがネットに参加する方式を求めていた東京都杉並区も今年1月、参加に転じた。

 「住民基本台帳法に違反し続ける」と言えるのだろうか。単に非論理的なことを読売がぼやいているにしか読めないのだが。

朝日社説 柏崎刈羽原発―石橋をたたく再起動に : asahi.com(朝日新聞社):社説

 よい社説だと思う。

 先進国にCO2などの温室効果ガスの排出削減を課している京都議定書の約束期間は12年までだ。柏崎刈羽原発が止まったままだと、日本の義務を果たすのは難しい。
 地球温暖化を防ぐために原発を増やすというのはあまりにも短絡的な発想だが、いまある原発については安全を確かめつつ有効に使いたい。

 科学を信頼しないでは社会は前進しない。

朝日社説 ローマG7―保護主義封じへ結束を : asahi.com(朝日新聞社):社説

 特にどうってことはないが、この問題はこのくらいしか言えないだろう。という意味ではよくまとまっている。

 もうひとつの焦点は、保護主義をいかに封じるかだった。可決された米国の景気対策法案にはバイ・アメリカン(米国製品の購入)条項が入ったままだ。「国際協定に反しない形で適用する」との修正が加わったものの、政府の運用しだいでは米国産業の保護に使われる危険が残っている。この点で、保護主義的な政策をとらないと再確認したことは一定の成果だ。

 結局バイ・アメリカン条項は残った。すでにオバマの限界が見える。ガイトナーについても心許ない印象はある。

理趣経をふと

 昔理趣経の読誦のテープを聴いていたことがある。売っていた。が、公開していい読みで、公開していない読みは聞いたことがない。
 ⇒理趣経 - Wikipedia

真言宗では、根本経典である『大日経』と18会からなる「金剛頂経」系テキストの内、読誦の功徳を強調する『理趣経』を毎日の勤行でお唱えするのが習わしである。 普通、経典は呉音で読まれるのが一般的であるが、真言宗では『理趣経』は漢音で読誦する。例えば、経題の「大楽金剛不空真実三摩耶経」は「たいらきんこうふこうしんじさんまやけい」と読む。

 その程度の差ではないようだ。
 般若心経も真言の読みは違う。
 親鸞は明治時代以降人気があるが、廟の出来る前の時代、覚恵は声明の名手として名声を得ていた。むしろ、親鸞は京の人に知られていなかった。
 親鸞自身は覚恵は声明にも普通に父親というくらいの関心しかなかったようだ。というか、親鸞は長生きしすぎて、家族からもお化けみたいなものではなかったか。

私のベースはインフレ世界かな

 韓リフ先生⇒生まれたときから日本はこんな感じで今さら不況だからどうとか言われてもよくわからない : 2009-02-14 - Economics Lovers Live

 僕らのような高度経済成長期に幼少時代をすごした人間はいわば長期バブル(完全に形容としては間違っているが 笑)の「理念」とメディアがつくった成長期社会の「問題」「桎梏」のはてに、青少年から青年期には、低成長とグローバル化(70年代と80年代の国際化の庶民レベルの格差はかなりあると思う。僕が80年に最初に大人キッスしたの金髪の外国の女性だったし、そんなの70年代の自分には想像絶するグローバル化なわけで 爆)の「現実」は、やはりそれなりに大いなる??矛盾と桎梏を抱えていたといっても(いわなくても)いいだろう。簡単にいうと、デフレ世代ないしロス・ジェネ世代の感覚は、新奇なものとはいえない。僕らの世代にも馴染みがある感覚だといえる。

 私は先生より少し年いっているのと、少年期はカルチャー的には全共闘世代に実は属しているので(だから近親憎悪的だけど)、このあたりの感覚は、頷けるところと微妙に違うところがある。
 あと、私は電電王国のなかで生まれた臣民というのもあるけど。
 以前、バブルの時代、庶民にはそんなにカネは回ってなかったよの話を書いたが(どこだっけか)、その前段みたいな話になるけど。
 高度経済成長期というか、インフレ世界というのは、実感としては、苦しいものでしたよ。ビンボ、ビンボ、お前の名前はビンボ♪ みたいな。
 サラリーマンの給与は低く、そして物価は上がるわけです。まあ、それってグローバルスタンダードには普通の、世の中つらいよ、ルーブルじゃなくてドルで払ってくださいよな世界。
 これですね。

cover
高田渡 BOX: 高田渡: 音楽
 「値上げ」(作曲:高田渡)⇒http://www.youtube.com/watch?v=ngcIIpT5wxs

 これが、なんつうか、じんとくる時代でしたよ。
 で、ここがどうも現代のネット、というかはてなーとかではわかってもらえないようなんだけど、高度成長っていうことインフレというのは、あれですが、郵便局に預けておくと、お金が増えるわけです。ほいで、一生懸命倹約して郵貯に入れるわけですよ。
 現代人からすると、アホですかになると思うのですけどね。運用のカスで喜ぶなよ貧乏人、な、わけだけど、投資なんて貧乏人にできない時代なわけですよ。
 それから保険ね。もうもう。保険っていうのは、保険じゃなかったわけですよ。
 でと、こんな話をしたのは、あれ、団塊世代より上の人々というのは、そういう世界のなかで貧しく苦しい青春時代を過ごしたから、インフレ怖い怖い、だし、貯金して金利がたくさんつくとすごく嬉しいからアルゼンチン債とか買っちゃう、郵貯解体いかんとか、そういうことですよ。
 それはそれで人生の経験の集積なわけですよ。
 身近に爺婆がいたら聞いてみるといいですよ。同じだから。
 こういう層が政治の実権を事実上握っている老人国家だから日本は変わりませんよ。
 というか、老人たち、実はカネが使えるのは60歳過ぎてからなんで、しかも長いことカネの使い方しらないから……。というか、ローンがきつかったし、子どもの学費がきつかったし。ビンボに慣れ過ぎ。

岡林信康の

 山谷ブルースと流れ者をアカペラで歌う時代がありましたよ。
 山谷ブルース⇒YouTube - 岡林信康『山谷ブルース』

今日の仕事はつらかった
あとは焼酎をあおるだけ
どうせどうせ山谷のドヤ住まい
他にやることありゃしねえ
 
(中略)
 
人は山谷を悪く言う
だけどおれ達いなくなりゃ
ビルもビルも道路も出来やしねえ
誰も分かっちゃくれねえか
 
だけどおれ達や泣かないぜ
働くおれ達の世の中が
きっときっと来るさそのうちに
その日は泣こうぜうれし泣き

 これを森進一で歌うのですよ。マジですってば。八代亜紀でもいいすよ。
 ⇒YouTube - 流れ者 / 岡林信康

はんばはんばと渡ってく
俺は一生流れ者
流れ流れてどこまでも
明日を知れないこの俺さ
工事終ったその日から
俺もいないさこの町に
はんばはんばと渡ってく
俺は一生流れ者

 号泣⇒YouTube - チューリップのアップリケ/岡林信康
 高度成長時代ってこんな時代でしたよ。