日経社説 次期事務総長は国連改革尽力を

 毎日新聞の社説に比してこっちはよく書けている。

 国連事務総長という職務は大きな権限を持つようだが、実は必ずしもそうではない。国連で最も大きな実力を持つのは安保理常任理事国5カ国であり、事務総長は第一に文字通り事務局を統率する長である。それでも加盟国間の調整役として大きな役割を果たすことができる。

 ぶっちゃけでいうと安保理というのは国連にとって荷が重過ぎる。

 日本がめざした安保理拡大、国連事務局の経費の分担金見直し、旧敵国条項の削除は実現していない。

 ⇒極東ブログ: 日本はいまだ国連の「敵」である
 ⇒極東ブログ: サンフランシスコ講和条約についてのメモ

毎日社説 国連事務総長 潘氏の公正さに期待する

 アナンの元でどれほど国連に不正があり、そのための改革がどのように目論まれてきたのか。また、主にアフリカでの諸問題。そのなかで事務総長はどう振る舞ってきたのか、どうあるべきか。そういう観点で事務総長を見ていくべきなのに、いきなり日韓のフレームワークで社説書いちゃうものかな、と。国内向けで啓蒙というならそれなりの書き方がありそうなものだけど。

読売社説 [取材源秘匿]「証言拒否に理解示した最高裁」

 重要点はこれ。

 そのなかでも、取材源の秘密が、記者に証言拒否が許される「職業の秘密」に当たる、と明確に述べた点は、注目に値する。民事訴訟では初めての最高裁判断で、大きな意義がある。
 ただ、最高裁は、記者の取材源秘匿もすべて、ただちに認められるわけではなく、保護に値する秘密かどうかを判断する必要がある、と述べている。

 まあ、そんな感じ。

朝日社説 スケート連盟 乱脈を許した甘い体質

 荒川選手のイナバウアーではないが、思わずのけぞりたくなるようなことが、「スケート」の世界で起きていた。

 うっとりしてしまうほどナイスな書き出し。

成長にブレーキをかけているのは無意識

 ぶくまからここ経由⇒[N] 成長にブレーキをかけるのは「自分を取り繕う人」
 ネタ元⇒「自分を取り繕う人」は成長できない - [女性のキャリア]All About
 すごい微妙なんですが。
 嘘をつくというとき、自分に嘘をついているか、他者に嘘をついているで、自分に嘘をつくと深刻なアウチだけど、他者に嘘をつくというのは、その人からの信頼の経済学なんですよ。こんなやつから信頼されなくてもいいやと割り切っているなら、それはそれだけのことです。もちろん、それだけのことがすげー大変なことかもしれないけど。
 仕事っていうのは実際面では、これって社会的に悪では?みたいなことがある。で、そんな悪を遂行するより、適当にごまかしておくとか、見逃すとか、ま、それで済むようなことはすませておけばいい。国歌斉唱のときはなぜか尿意をもよおすっていうのでも。
 で。
 やりたくないってことがあるわけですよ。
 気分っていうか。それって、無意識の問題なわけで、それを無理して意識で乗り越えていくと、ヤバイってことがある。ま、そうでないこともある。
 成長っていうけど、生まれながらの能力っていうのもあるわけでうんぬん。
 あと。
 環境というのは一種の催眠状態ですよ。家庭とか職場なんていうのはそこを去ってみるとわかるけど、まったく消えてしまいます。ただ、その消えるのをなんども繰り返して自分の居場所がなくなるというのも困るけど。

BBC曰く、気月を禁止せよ、プロファイル

 ⇒BBC NEWS | Asia-Pacific | Profile: Ban Ki-moon

The world's top powers seem to agree, casting aside concerns he may be too low-profile and too uncharismatic to lead in difficult times.
世界の有力国は、彼(潘基文)の知名度が低過ぎることやこの困難な時代を導くにはカリスマ性が無さ過ぎっていうことに目をぶることで、(国連事務総長選出に)合意したようだ。

Mr Ban is married to Yoo Soon-taek, who he first met when they were high school students in 1962. They have one son and two daughters.

 奥さんは高校んときの同級生。
 おまけ。

いやはや辛辣

 ⇒Ban Ki Moon: Qualified Or Just Asian? - Kin-ming Liu at PostGlobal

For a failed organization like the U.N., it doesn't really matter who becomes its next Secretary General, especially when the world body seems to have adopted affirmative action in selecting the candidate. Ban Ki Moon, South Korea's foreign minister and the forerunner, should ask himself: Am I the favorite because I'm good or simply because I'm Asian?

手打ち蕎麦・手打ちうどんのああ勘違い

 先日、手打ち蕎麦とかの店に入った。石碾きがどうのこうのだが、まずかった。別の日別の手打ちうどんの店に入った。粉がどうたらというのだが、まずかった。っていうか論外。どっちも売る側には、能書きと絶大な自信のオーラが漂っていてキモかった。なんかこーゆー店が増えている感じがする。
 最近、駅の立ち食い蕎麦食ってないけど、あれはあれで、うまい店とまずいのがある。
 東京駅構内の蕎麦屋うまいほうだと思うが。

はてなQより 過去をくよくよ振り返らず生きるには

 ⇒人力検索はてな - 過去をくよくよ振り返らず前向きに生きるのに心がけていることを教えて下さい。
 私の場合。
 どうも前向きに生きようと意識するのは、根本的に間違っているのでないかと、経験的に思うようになった。
 この問題は、一種の睡眠不足と類似なのではないかと。寝たりないと眠いみたいな。
 で、どうするかというと。
 くよくよ振り返るとき、その心を見つめるというか味わう。身体で味わうというか。
 すると、その時折になにか微妙な差みたいなものや、根っこみたいのがあり、それが、なんつうか、自然に薄れるまで待つ。雨がやむのを待つように待つ。
 なんとなく気分が変わるまで待つ。
 あるいは、ちょっと散歩したり、本屋に行ったり、飯食いに行ったりする。
 コツは気晴らしの本とかiPodとか持たないこと。瓶のなかに綿で詰めるように脳に詰める情報を持たないこと。ぶらりと、ぶらぶらと。だまって、しばらく。
 で、少し前を向く、ことが多い。というか、そうしてしのいでいる。
 あと、村上春樹の短編「プールサイダド」じゃないけど、35歳を過ぎたとき、人生は疑いようもなく半分終わったと思った。さらに来年私は50歳にならんとしているのだが、人生の大半は終わった。私は、無だった。
 で、この無というか、もうすぐ消えてしまう存在が何のために悩むのだろう、と思うようになった。
 なんというか、取り返しも付かないことは、もう私の人生で取り返しなんかつかない。
 若い日の恋愛とかとかとかはもう二度とない。
 もう二度とないんだな、と。
 季節が巡り、また秋かと思うけど、私が味わえる秋は、過ぎ去った秋の数より少ない。
 過ぎ去ったことはみんな終わってしまった。
 悲しいことがいっぱいあった。楽しいこともあったかな。
 で、くよくよと今の私は、過去の悲しみを悲しむのだが、その悲しみも、本当はもう終わってしまった。
 無を悲しんでいるのだ、私は。私は、今、過去を悲しむことでそれが無でないことを心で信じたいのかもしれない。あるいは、私の悲しみがそれが無でなかったとしたい虚しい努力かもしれない。
 終わってしまった悲しみをなぜ私は今悲しみ続けるのだろうか。
 今、過去が悲しい、ということは、本当は今を生きていないとき、悲しくなったりするのだろうか。
 と、くよくよと思う。
 一日、五回くらい。立ちすくみ、跪いて。(メッカを向いて、でもないが)。

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回転木馬のデッド・ヒート: 村上 春樹