イチネタ ったく話をややこしくしてくれるよなではあるがネタはネタ

 ⇒イーホームズ株式会社 偽装事件について多く寄せられるご質問への回答(事件の原因、偽造の実態、有効な再発防止対策、事件解明に資する情報提供、自己責任等)

結論として、偽造を行う人がいなく、偽造されるシステムがなく、たとえ偽造されても発見した者が公表を行えば、この偽装事件は生じず、これほどまでに拡大することはなかったのです。

 ホゲ風味。

民間の確認検査機関には、民間で設計業務や施工業務に精通した技術者が存在しますから、行政出身の経験と知識に加えてより高度な審査/評価が可能となります。一例が、性能評価やデューデリジェンス等の業務であり、これらの評価業務は特定行政庁では行えません。

 だったら…とちょっと思うが…。
 ⇒きっこのブログ: イーホームズ社長からのメール

藤田様が挙げられた例のように、日本ERIは国交省とベッタリと癒着しており、これ以上捜査が進むと、2年前の今宿ダイアパレス事件などについてもすべてが明らかになり、自民党の議員や国交省の官僚からも逮捕者が出るような事態にもなりかねません。そのために自民党は、必死になって問題を収縮させようとしているのです。

 さて、と。
 この構図に流れ込むのか。オリジナルの構図と違うようにも思うが。さて、と。

ようするに、自民党国交省が、建築士では姉歯氏だけを、建設会社では木村建設だけを、建築主ではヒューザーだけを、検査機関ではイーホームズだけを悪者に仕立て上げ、これ以上問題が拡大しないように、自分たちに火の粉がふりかからないようにしているのです。そして、今回、自民党国交省が絶対に守りたかった総研、内河が出て来てしまったため、今、大慌てで問題を縮小しようとしているのです。

 まぁ、そのあたりははっきりさせておいてもいいのだろうとは思う。
 ブログとしては、イーホームズという会社が、ブログでの意見開陳をどう考えているのだろう、ま、軽率なという印象は持つ。つまり、そんなこと自社ページで言えよ、と。
 が、そうではない。そうではない意図もあるのでしょう。
 そのあたりブログのややこしい問題もあるな。
 そいと。
 基本的に今回の耐震強度偽装問題だが、何が問題か。これが、ビジネスホテルに局限されているなら、実はそれほど社会問題ではない。実際現状の政府・地方の対応も、そういうことがあったら、そうするという以上ではない。つまり、補償とかの問題もない。制度上の問題はもちろんあるだろうし、背景のどろどろも問題ではあるだろうが、庶民が関わる社会問題ではない。短絡すれば、ビジネスホテル、選べよ、で終わる。(政府の責任はもちろんあるが。)
 だから、問題は、これが庶民様のマンションで起きたということ。そこが問題で、そこでイレギュラーぼこぼこになっているのはなぜか。もちろん、政府は国民の生命を守らないといけないので、今回の粗方の対処はそれほどまずいしろものではない。が、ある意味で、そこまでのことでもある。阪神大震災でも中越地震でもそう保護されたわけでもなく、それどころかの情況だった。まあ、この手の話はあまり言及するものでもない。ただ、一つ言えば、地域社会が形成される一定規模以上マンションでは起こりえない、というか、地域社会に組み込まれたマンションなり、管理組合が地域を形成するところでは起こりえない。「起こりえない」ってこたぁないだろゴルァみたいなツッコミもありそうだが、地域社会というのは強い。
 ま、そのあたりのバランスの問題でもある。3万人が自殺している日本社会のバランスが見えなくなりつつある象徴かもしれない。

朝日社説 金融政策 鬼も笑う「解除」論争

 来春のことを、半年も前から大騒ぎしていることが異常である。政府と日銀とが露骨に対立し、日銀が引っ込みがつかなくなって利上げした00年の失敗を繰り返してはならない。

 いや、これはグリーンスパン・メソッドなんですよ。そんだけ。

R30さん、偉いよ、見直したよって褒め言葉に聞こえないだろうけどさ

 ⇒[R30]: メディアについて何となくいろいろ

 ちなみにきっこ氏の匂わせるに、ブログ上での一連のリークの裏には自民党から口封じの圧力を受けた記者連中がいるって言うらしいんだけど、加野瀬氏のそれが本当かどうか分からないが、こういうかたちで個人ブログがリークの回路に使われるのってどうよ、という気がする。
 てか、きっこ氏の言うことがもし本当だとしたら、これってメディアの自殺行為だよ?ときの政権の圧力で記事に書けないようなことを、芸能界のおしゃべりヘアメークごときにばらしてどうするっつーの。本当だったらその記者が文春や新潮に原稿を持ち込むことも知らない相当なお人好しの間抜け記者か、それともその新聞の社会部デスクの目が特ダネに目をつぶってでも政治部のプレッシャーを受け入れるヘタレどあほうか、どっちかですよ。てゆーか、どっちも普通あり得ないってば。

 ただ、この運動ももう引き返せないのだろう。
 今回の問題では、かなりヒドゥンな話はある。私のほうにも入ってくるけど書けないよとかとてもじゃないけど書けない。洒落はさておき、あるスレショルドを越えれば、あちこちであふれ出すだろう。
 まあ、沈黙をしいている恐怖というものはある。それがブログとかに溢れ出ることもあるし、2chとかにもすでにちらほらあふれてはいる。ただ、情報を持っているのは、かなりまともな社会人達であり、恐怖の意味をよく知っている。
 そういう意味では、つまり、引き返せないのだなという点では、そういう方向に進むのだ。

 とはいえ、こういう、メディアが書くネタを巧妙にパクって、あたかも自分のネタのようにして世の中を煽り立てるブログの存在感が高まってる(イーホームズという、渦中の人間でさえもそれに釣られてしまう)ということは、とりも直さずマスメディアの議題設定能力を、ブログを初めとするネット陣営が着々と奪い取りつつあるということを示しているように思う。

 切隊さんなどは、今思えば、よく意図していたものだなと思う(それだけの腹も据わっていたし)。そういう意味でいえば、ブログは本当に終わっているだろうし、ブログとはそういうものではないとリビルドしていかなくては、な。
 地味にな。

若いときには年寄り相手で苦労をするもんだよなって…

 ちがうか。
 ⇒切込隊長BLOG(ブログ) - ”放送と通信の融合”じゃなくて”放送業界が通信技術を利用”だってばよ
 一部では常識化されている部分でもあるが。

 セルラーにおいてなぜ検索エンジンが重視されるのかと言うと、個体情報から検索内容を結びつけて広告効果を上げることができる一点にある。要するに、なぜ検索するのかという消費者の動機を一番早く察知できるのが検索サービスであるという当たり前の理屈なのだが、どういう理由かこの検索サービスで「無料で定着したらいずれ有料にしてパーソナルメディアにする」とかいうトンチキなことを言うアホが量産される結果になる。

 Google様のパーソナライズなんかケツの毛まで数えるものな。

高感度を謳えば謳うほど、ユーザーにとってのノイズが大きくなり、それであれば属人的な情報をかき集めたほうが良いだろうという話になる。

 これは変わらないだろうな。
 知識というのは、切り出して、ほいっていうものではなく、Art(技芸)を要求する面があり、技芸は関係を前提にしてしまう。

 モラルと権威について言うならば、モラルは技術者や建設業者だけのものではなく、権威はネット時代の法理で語りつくせるものでもない。地震になれば倒れるようなビルは建てないのとほぼ同義に、不況になればひっくり返る仕事は上場というEXITに相応しくないという、ビジネスマン側の哲学の不在に課題がある。この手の初芝力の欠如自体が対策されず、ただ新技術を武器にした市場主義の蔓延で右へ倣えする構造がおかしい。

 まぁ概ねそうなんだけど。Googleとかはてなとか度肝を抜くよな。技術じゃなくて、ボーナスの出し方とか。
 マイクロチップが出たとき、DOSが出たとき、ネットが商用化されたとき、HTTPプロトコルが使われだしたとき、YahooとGoogleが出たとき、ああ、世界は変わるなと想った。傍観者の私は見ているだけだが、そういうことで言えば、今そのあたりで変わろうとしているのだろうが、なんというか、世界史のもっと大きな動きというものはあるな。
 第二次大戦は悲惨なというかとんでもない戦争だったが、西洋の知の流れから見れば、第一次大戦はもう決定的なものだった。知が到達できないところに世界史っていうのは神のように動く。

イーホームズ関連メモ

 読売新聞より。

耐震強度偽装 姉歯建築士一問一答 「コスト削減、圧力感じた」(2005.11.18)

――構造計算書の偽造を始めたのはいつか。
 「(民間の指定確認検査機関の)イーホームズに確認検査をしてもらうようになった2003年ごろ。イーホームズは検算すれば簡単に見抜ける偽造も見逃していたので、チェックが甘いと思った。イーホームズ以外の会社はチェックが厳しく数字は変えていない」

強度偽装 国交省イーホームズに立ち入り 構造計算の違法審査、常態化の疑い(2005.11.24)

 建築基準法の省令では、「認定書」がある場合には、計算書類の検算を省略できるが、イーホームズは、「『利用許可書』で実質的には(認定書に)事足りる」などと独自に解釈し、認定書がないのに勝手に検算を省略していた。
 構造計算書の審査にかかわった同社の確認検査員全員が同様の判断をしており、同省では違法な手順が社内で常態化していた疑いがあるとみている。

耐震強度偽装 イーホームズ検査の9割、手順無視 行政OBが見逃す(2005.11.26)

 同社の構造計算担当の検査員や補助員など計6人は同省の事情聴取に対し、当初は「すべての計算過程をチェックしている」と説明していた。しかし、その後の個別の聞き取りには、いずれも「実はほとんど見ていない。1級建築士が公認プログラムを使って構造計算しているのだから、問題があるとは思わなかった」と回答。イーホームズが偽造を見逃した26棟のうち20棟は、自治体で建築主事を務めた行政OB10人が建築確認を担当していたが、偽造やミスに対するチェック機能がほとんど働いていなかった。
 同社は昨年度、構造計算が必要な建物の建築確認を約2000件行ったが、構造計算に詳しい確認検査員は本社に1人、全社でも2人しかいなかった。デザインなどを担当する検査員を合わせてもわずか22人。同省では、「正確な審査を行うには少なすぎる」としている。
 一方、同社では社内マニュアルで建築確認の手法を定めているが、一連の問題が発覚する12日前の今月5日付で、公認プログラムであることを示す「認定書」の添付の有無や、計算書の左上に印字される英数字8ケタの「認定番号」などを確認するよう定めるマニュアルを追加していたことも判明した。

強度偽装 建築確認見直し 構造計算を厳格点検、立ち入りも強化/国交省方針(2005.11.27)

 さらに、民間検査機関の確認検査員の必要数は、現行の建築基準法では、検査対象の建物の規模や数に応じて決まっているが、これに加えて、構造計算やデザインなどの業務内容別にも必要数を定める方針。イーホームズには確認検査員が計22人いるが、構造計算の担当は2人しかおらず、処理能力を超えていた可能性が指摘されていたためだ。

おまけ

 ⇒ろうきん/第106回 あなたのマンションは大丈夫?

 国がお墨付きを与えている民間の検査機関は、法人や財団法人、社団法人を合わせて122機関あります。イーホームズも、この中の一社。会社の業績を見ると、2002年にわずか3000万円だった売上げが、姉歯物件を扱い始めた2003年には1億4000万円になり、2004年には6億円、2005年には11億6000万円と、驚異的に売上げを伸ばしています。
 構造検査の担当は2名いたそうですが、通常は4〜5日かかるチェックを、1人1日4件前後こなしていたということですから、驚きます。

 この儲けのグラフはNHKあすを読むでもあったが、異様な感じではあった。
 ⇒イーホームズ社長、自民都議に400万円献金 (朝日新聞) - goo ニュース

 建築確認の審査で耐震強度偽装を見逃していた民間検査機関イーホームズ(東京都)の藤田東吾社長が、04年までの3年間に自民党都議に少なくとも401万円を献金していた。この都議は、偽装問題の渦中にあるマンション建築主ヒューザー(同)の小嶋進社長が国土交通省公的資金の援助を求めた際に同席していた同党衆院議員の伊藤公介元国土庁長官の元秘書。

 S学会の線も案外違うのかもね。

ふーんというか無難なまとめ

 ⇒ARTIFACT ―人工事実― | 「きっこの日記」がイーホームズで取り上げられる
 まあ、あまりこの問題に関心はないのでしょう。別に批判とか批難ではなく。
 話は少し変わるが、案外、きっこのブログイーホームズを出したのは、早とちりか。
 単純に言えば、きっこのブログはただの旧左翼でしょ。小泉バッシングで飯島あたりを叩きたい。まぁ、叩くなとか思わないので勝手にやってくれ。
 だが、これまでの経緯だとそういう流れがうまくついているわけではないように見える。印象だが、反小泉というオチに三題噺をつなげるべく空気を醸しているだけのように見える。
 で、その醸しの方向は内河からそしてというスジだったが、ここでイーホームズのいう、はめやがった、のスジとはうまく噛み合ってないように思う。
 なのに、イーホームズを取り上げたわけだが、次の手があるのかが、興味津々。
 イーホームズの、はめやがったな、の、アトラス設計渡辺の裏へスジがのばせるかどうか。
 そのスジが見えなければ、きっこのブログはただのbugusだろう。
 ま、お手並み拝見。