イーホームズ関連メモ

 読売新聞より。

耐震強度偽装 姉歯建築士一問一答 「コスト削減、圧力感じた」(2005.11.18)

――構造計算書の偽造を始めたのはいつか。
 「(民間の指定確認検査機関の)イーホームズに確認検査をしてもらうようになった2003年ごろ。イーホームズは検算すれば簡単に見抜ける偽造も見逃していたので、チェックが甘いと思った。イーホームズ以外の会社はチェックが厳しく数字は変えていない」

強度偽装 国交省イーホームズに立ち入り 構造計算の違法審査、常態化の疑い(2005.11.24)

 建築基準法の省令では、「認定書」がある場合には、計算書類の検算を省略できるが、イーホームズは、「『利用許可書』で実質的には(認定書に)事足りる」などと独自に解釈し、認定書がないのに勝手に検算を省略していた。
 構造計算書の審査にかかわった同社の確認検査員全員が同様の判断をしており、同省では違法な手順が社内で常態化していた疑いがあるとみている。

耐震強度偽装 イーホームズ検査の9割、手順無視 行政OBが見逃す(2005.11.26)

 同社の構造計算担当の検査員や補助員など計6人は同省の事情聴取に対し、当初は「すべての計算過程をチェックしている」と説明していた。しかし、その後の個別の聞き取りには、いずれも「実はほとんど見ていない。1級建築士が公認プログラムを使って構造計算しているのだから、問題があるとは思わなかった」と回答。イーホームズが偽造を見逃した26棟のうち20棟は、自治体で建築主事を務めた行政OB10人が建築確認を担当していたが、偽造やミスに対するチェック機能がほとんど働いていなかった。
 同社は昨年度、構造計算が必要な建物の建築確認を約2000件行ったが、構造計算に詳しい確認検査員は本社に1人、全社でも2人しかいなかった。デザインなどを担当する検査員を合わせてもわずか22人。同省では、「正確な審査を行うには少なすぎる」としている。
 一方、同社では社内マニュアルで建築確認の手法を定めているが、一連の問題が発覚する12日前の今月5日付で、公認プログラムであることを示す「認定書」の添付の有無や、計算書の左上に印字される英数字8ケタの「認定番号」などを確認するよう定めるマニュアルを追加していたことも判明した。

強度偽装 建築確認見直し 構造計算を厳格点検、立ち入りも強化/国交省方針(2005.11.27)

 さらに、民間検査機関の確認検査員の必要数は、現行の建築基準法では、検査対象の建物の規模や数に応じて決まっているが、これに加えて、構造計算やデザインなどの業務内容別にも必要数を定める方針。イーホームズには確認検査員が計22人いるが、構造計算の担当は2人しかおらず、処理能力を超えていた可能性が指摘されていたためだ。

おまけ

 ⇒ろうきん/第106回 あなたのマンションは大丈夫?

 国がお墨付きを与えている民間の検査機関は、法人や財団法人、社団法人を合わせて122機関あります。イーホームズも、この中の一社。会社の業績を見ると、2002年にわずか3000万円だった売上げが、姉歯物件を扱い始めた2003年には1億4000万円になり、2004年には6億円、2005年には11億6000万円と、驚異的に売上げを伸ばしています。
 構造検査の担当は2名いたそうですが、通常は4〜5日かかるチェックを、1人1日4件前後こなしていたということですから、驚きます。

 この儲けのグラフはNHKあすを読むでもあったが、異様な感じではあった。
 ⇒イーホームズ社長、自民都議に400万円献金 (朝日新聞) - goo ニュース

 建築確認の審査で耐震強度偽装を見逃していた民間検査機関イーホームズ(東京都)の藤田東吾社長が、04年までの3年間に自民党都議に少なくとも401万円を献金していた。この都議は、偽装問題の渦中にあるマンション建築主ヒューザー(同)の小嶋進社長が国土交通省公的資金の援助を求めた際に同席していた同党衆院議員の伊藤公介元国土庁長官の元秘書。

 S学会の線も案外違うのかもね。