朝日新聞社説 政治と検察審―権力わきまえ、自制を

 朝日新聞がこの件でいまさら何を言うのかと思ったら。

 辻氏は自らのホームページで、審査会に強制起訴権限を与えたことを批判し、「国民を魔女狩りに駆り立て人権保障機能を危うくする」と説く。法改正の趣旨を踏まえない何とも一面的な見方だが、そうした問題意識を持ち、議論をおこしたいのなら、なおさら特定の事件への介入という見苦しい振る舞いはやめるべきだろう。

 正論だった。
 この件では私は、いわゆるリベラル派の人たちへの信頼の半分をなくした。うぁこいつら正義と平和を大合唱しながら、党派の理論であっという間にスターリニズムなるんだと思って吐き気がした。言っても詮無いのだが。そういえば、今朝のゲゲゲの女房はよかったな。正義面で弾圧繰り返すやつらは絶えない。

 これまでも指摘してきたが、最近の民主党議員の言動には、今回の辻氏に通じる危うさがつきまとう。権力を握る者には権力の重みをわきまえた自制と見識が求められるが、それが共有されていないのではないか。
 鳩山内閣の末期、世論の支持が離れた背景には、政策の迷走だけでなく、そうした党の体質への疑念と不信がある。そのことを議員一人ひとりが自覚して身を律しなければ、菅―枝野体制がめざす「信頼の回復」に向けた歩みも厳しいものになる。

 それはそう思う。でも、なぜ今朝になって朝日新聞が言い出すのかあまりいい感じはしない。