産経社説 【主張】後期高齢者医療 首相は制度の意義語れ - MSN産経ニュース

 誤解や周知不足による混乱はいまだに見受けられる。例えば保険料の年金天引きだ。対象者1300万人のうち1100万人は、これまでにも国民健康保険国保)などの保険料を負担してきた。
 ところが、これまでの保険料に上乗せして徴収されたと思い込んでいる人が少なくない。「年金天引きで生活が苦しくなった」といった苦情も聞かれる。
 年金記録問題が解決しない中での天引きだっただけに、「本来の年金額を払わずに、徴収だけするのは納得いかない」との批判も強い。だが、天引き制度が悪いわけではない。窓口で払う手間が省け、行政コスト削減につながる。徴収漏れもなくなる。天引きをやめても保険料負担がなくなるわけではない。政府は天引きのメリットをもっと説明すべきだろう。

 あの騒ぎはなんだったのだろうと思う。説明不足がいかんということだったが、新制度への批判は実際にはなかった。

 これまで高齢者の大半は市町村が運営する国保に加入してきたが、高齢者の多い市町村では国保財政は破綻(はたん)の危機にあった。新制度は運営を都道府県に広げ、保険財政を安定させるのが狙いだ。
 民主党などが主張するように新制度を廃止したところで、医療費の増加分は誰かが負担をしなければならない。具体的な代替案も示さずに、廃止を叫ぶだけでは無責任といえよう。

 政局の問題というより制度の問題としてどうなんだろ。