読売社説 小沢代表辞意 それでも大連立を目指すべきだ
今回のドタバタのヒール読売はなにをほざくのか、というか、紙面のほうの一面に小沢からの批判に泡吹いて反論を掲載しているあたりが滑稽なのだが、が、社説はというと、そうひどくもない。読売としても今回のご老体暴走は嫌だったのではないかな。
小沢代表によれば、国際平和活動に関する自衛隊の派遣について、福田首相は、「国連安全保障理事会もしくは国連総会の決議によって設立、あるいは認められた国連活動への参加に限る」とする見解を示したという。
小沢代表は、海自の給油活動は、国連決議の明確な裏付けがなく、憲法違反として、反対してきた。福田首相の見解に対し、「国際平和協力の原則」を確立する根本的な“政策転換”と受け止め、これだけでも「政策協議開始に値する」と判断した、としている。
小沢代表の考え方は、従来の政府の憲法解釈とは相いれない。一方で、政府の憲法解釈は、今日の国際平和活動の実態にそぐわなくなっている。国際平和活動のあり方で、与党と民主党が一致すれば、大連立の重要な基盤となる。大いに論議すべき問題である。
これは小沢が正しいと私は考えている。
社説の結語はメルケルに流れているが、現状のドイツを知っている者からすれば苦笑という以外はないだろう。
今回のどたばたで、読売がひどかったし、れいの朝日・読売・日経同盟がかなりひどいことになったかというところで、あ、なるほどね、それで、小沢さん朝日と日経と名指ししたわけだな。
追記
ネットにもあった⇒小沢氏は真実を語れ : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
ある意味、歴史的な資料なので全文引用。
小沢氏は真実を語れ
小沢辞任
実に理解に苦しむ発言である。
民主党の小沢代表は4日の記者会見で、辞任表明に続けて報道機関への批判を展開した。「私の方から党首会談を呼びかけたとか、私が自民、民主両党の連立を持ちかけた」などの報道は「全くの事実無根だ」というのだ。
党首会談は小沢氏の方から持ちかけたもので、「大連立」構想も小沢氏の提案だった、といった点は読売新聞も報道した。小沢氏の批判がこれを指すのであれば、「事実無根」などと批判されるいわれは全くない。
いずれも首相周辺をはじめ多くの関係者が証言しており、確実な裏付けを取ったうえでの報道だ。
小沢氏は「どの報道機関からも取材を受けたことはない」とも反論している。しかし、「大連立」について、小沢氏は「考えていない」と記者団に答えていた。党首会談後も、そのやり取りをほとんど明らかにしようとしなかった。
報道内容を否定しなければ、小沢氏の党内での立場が苦しくなるという事情があるのだろうか。それにしても、「(報道機関は)政府・自民党の情報を垂れ流し、自ら世論操作の一翼を担っている」「明白な誹謗(ひぼう)中傷」などという認識は、全くの誤りである。
「ねじれ国会」で行き詰まった政治状況を打開するための「大連立」について、小沢氏は記者会見で「あえて民主党が政権の一翼を担い、参院選を通じて国民に約束した政策を実行」することが「民主党政権を実現する近道」とも強調した。その意義をもっと早く説明し、党内の理解を得る努力をしていれば、違った展開になったかもしれない。
報道機関が「逸脱」しているというのなら、どこがどう逸脱しているのか、具体的に指摘すべきである。
代表辞任を今回の政治的混乱に対する「けじめ」と小沢氏は語ったが、連立政権の意義と合わせて真実を自ら語ることこそが、本当の意味での「けじめ」になるのではないか。(政治部長 赤座弘一)
(2007年11月5日1時35分 読売新聞)