この問題は疲れた

 感じがして。
 ⇒Arisanのノート - さかもと未明「無力感を乗り越える力」を読んで
 Arisanさんの議論は背景、問題意識をよく読めてないので、まったくのハズシかもしれないけど、ついこれを思う。

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敗戦後論 (ちくま文庫): 加藤 典洋
 古書のほうが安い。
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敗戦後論: 加藤 典洋
 で、と。
 この問題提起は随分にぎわったし、加藤もフォローした。だが、どうも、なんというか、これが問題だと思った人々に疲労感だけを残して消えてしまった感はある。
 そしてこれを言うのはなんだけど、その疲労感をふっきってしまったのが、いわゆる教条左翼と、小林よしのり的な近代日本国家復古主義だった。しかし、それこそが加藤の問題提起の原点でもあったようだが、というところで、もう発言するのも疲れる。
 ただ、敗戦後論も古い本になりつつあるし、概ね古典と言っていいだろうと思う、読んでない人がいたら必読だろう。読みづらいのだが。そして、この問題を真面目に受け止めても、たぶん現状では出口はない。
 まあ、放言でいうなら、中国が崩壊したら、少し歴史学が進むだろう。(ソ連がそうであったように。)