ちょい悪オヤジもモテ系も志向したことはないが

 つまらん懐古だが自然食とかエコに走ったり、反動というかバブル後だったがITバブル系とかで小銭もあり、24時間的仕事体制の30代大都会外食生活だったり。今思うと30代は若いのでめちゃくちゃなことをして泣けてくるのだが、それでも、ちゃんとした物が食いたいとか思った。単純な話、フランス料理レストランでワインリストで困惑するのはいかがなものかと風な。
 ほいで、ワインも一通り飲んでみた。ワイン通にはならなかったが、だいたいワインはわかったし、ワインがわかると料理というものもそれなりにわかった。日本人はどうもワインはワイン、そしてワインのおつまみみたいな発想をするけど、それは根本が違う云々。その過程でお茶(紅茶・中国茶)とかも自分なりに納得したし、紅茶や中国茶から見えてくる食文化もだいたいわかった。食がわかると文化も基本的なところで見えてくる。まあ、いろいろ。
 結局、レストランのワインリストというのはただの儀式で、ソムリエに今日の料理は何?この予算でどのワインが合うの?ときけばいいだけのことだ。田崎さんが言っていたけどこの点田崎さんはすごいと思うのだが、ソムリエというのはお客様に満足していただくための仕事。ちなみに、ワインは食事の1/3から1/2の費用を充てる。6000円の料理だったら(しょぼいとか言うなよ、説明上なんだから)、3000円はワインに充てる(これで9000円)。ちなみに、3000円のワインの実費は1500円くらい。ワインの原価は店によってすごく違うが、良心的なところはワインであまりカネをとらない。なので実費15000円のワインだとメドックの二級とかは手がとどかない。ということは、きちんとした肉料理は食えないということ(つまり1万円でフランス料理は食えないQ.E.D.)。逆にメドックの二級ぐらいのワインから肉料理を概算すると、食はいくらになるか、と。まあ、そんな感じ。
 私はビジネス的な社交性がないというか食が好きなせいもあってその面だけに偏ってしまったが、こうした大人の生活の流儀というのはあり、いわゆる家庭人の男性というか三十代前半で固めた人には習得が難しいというか、あるいはこういうものは家柄というかティーンエージのときに身につけておくべきというか云々。ただ、こういう大人の流儀の上に大人の情感が成り立っているので、モテ・非モテとか、ちょい悪オヤジとかの以前の問題。『艶女』(アデージョ)はどうでもいいけど、バーでこのカクテルはというくらいのことができたほうがいいのかもしれない。
 そういえば、大人の情感というか、こういうのは外人とつきあっているとごく普通のことで、ほぉと思うことが多い。日本人の「礼儀」というのと欧米人のcommon courtesy というのはちょっと違った感触があり、common courtesy には色気がちょっとあると同時に正義に対する前提的な感覚がある。
 マドンナとか本人もわざとらにお下劣とかやっているが、アフリカの子供を養子にしちゃうとかは日本人からすると極端なことするなと思われるが、意外とcommon courtesy とかの感性と関わるものがある。