そういえば……仕事がばりばりと……
できるかなと思ったのは、30歳ぐらいのころか。
ライブドアのメンツを見ると、このくらいの時期の気力というのは、すごいだろうなと思う。
そして、私は、失墜した。私が撒いた失敗のタネもあったし、実は、私が無能だっただけというのもあった。
そして、父が死に……そしてと重なり、気が付くと、自分が生きているのは自分のためでもなく、なるほど、こうやって内心自暴自棄に処世の責務をこなして生きていくのもいいだろうとは思った。
自分の時間を取り戻したように思えたのは三十四歳。
いろいろと迷惑はかけるだろうが、もうどこでのたれ死んでもいいかというか、奇妙な自由を感じた。
孤独だったし、絶望でもあったが、自由でもあった。
私は自分が無だと思ったし、今でも私は無のまま。
私は愚か者である。私を罵倒した人たちは私の無能や失敗をあげつらったが、なんの意味があっただろう。林檎に向かっておまえは林檎だと言うような、腐れ林檎に向かって腐れ林檎だと言うような、それはそのまま。。
ただ、なんとなく生きているだけだ。しいていえば、死を恐れて生きている。
まあ、そういう生き方もある。
流されてそういう生き方をしていてもいい。
世界一の企業を作るより、ただ生きているだけが価値に思えるような負けというのもそれもまた人生だろう。