日経春秋 春秋(1/8)

与えられた名とは裏腹に、なんと波乱の多い歳月だったことか。バブルの絶頂と崩壊。多くの人命を奪い都市を打ちのめした阪神大震災。今は未曽有の経済危機のさなかにある。そしてなお戦火が絶えぬのが世界だ。即位20年を迎えられた天皇陛下にとっても、心の安らぐ間のない日々が続いてきたに違いない。

 いや他の時代と比べれば平成であったと思う。そう顧みる激動の時代になるかも。

産経社説 【主張】製造業派遣 規制強化は慎重な論議を - MSN産経ニュース

 それなのに、非正規雇用者の失業が拡大したから、製造業派遣を禁止すべきだというのは乱暴すぎるだろう。派遣労働者を雇えなくなれば、企業は直接雇用に頼らざるを得なくなる。それは、人件費の増加を招くため、企業側はかえって雇用を減らす方向に動く可能性が懸念される。
 また、柔軟な雇用調整ができなくなれば、日本企業は人件費の安い中国や東南アジアなどに生産をシフトすることも考えられる。それは、国内全体の雇用を減らし、失業率の上昇を招きかねない。
 製造業をめぐる喫緊の課題は、雇用の維持である。それを労使双方が認識した上で、正社員と非正規社員が一緒に仕事を分かち合うワークシェアリングを含め、さまざまな工夫を凝らしてほしい。

 そうなんじゃないかと思うけど。

朝日社説 ガザの悲劇―いつまで放置するのだ : asahi.com(朝日新聞社):社説

 一般人が多数巻き添えになるこうした攻撃は、国際法が禁じる非戦闘地域や民間人への無差別攻撃ではないのか。虐殺と同然の非道さである。国連の存在意義さえ問われる事態だ。

 まったくそのとおり。ダルフールもまた5年間も放置され、今ジンバブエなど国連の存在意義が問われる状態は継続している。

 イスラエルパレスチナ人勢力の双方に影響力を持つエジプトのムバラク大統領が停戦仲介に動き出したのは朗報だ。人道危機に対応するためとりあえず期間限定の即時停戦を呼びかけた。欧州諸国はこれを歓迎している

 むしろここまでエジプトが動かなかったチキンゲームに、おそらく本質がある。表面的に見るとエジプトはイスラエルの関係を維持したいし、実際イスラエルとの間でその動きを縛る条約があったはず。ただ真相は、エジプト自体のガザへの実質的な閉鎖を見るとエジプトはハマスをおそらくやっかいな存在と見ているのではないか。イスラエルはむしろハマスよりエジプトとのチキンゲームをやっている可能性もあるかもしれない。つまり、ハマスをエジプトに押しやるというストーリーだ。というか、国際政治の要人達はそのシナリオも可能性として読んでいるのだろうと思うというか裏の動きがあるかどうか。

 日本政府も武力行使の停止を求めてはいる。さらに、イスラエルなど当事者たちを説得するための特使を送ったり、ハマスを支援するシリアやイランなどに働きかけたり、もっと積極的な外交を展開すべきだ。

 イランにもっと強い力を持つ中国やロシアと連携したらいいんじゃないかな。

晴れ

 飛行機雲のように細い雲がいくつか見える。富士山は霞んでいるが朝日に照らされてほの赤く光っているようにも見える。
 夢は先ほどまで覚えていたが忘れた。多民族教育といったようなものだったように思う。

変な球

 ⇒NIKKEI NET:中国ビジネス特集 - (1/5)「中国、米国債ある程度売るべき」社会科学院・余永定氏

 中国社会科学院世界経済政治研究所の余永定所長は5日付の中国紙、中国証券報で、世界最大の外貨準備の運用について「米国債をある程度売って、ユーロや円の資産を増やすべきだ」と語った。中国政府は金融危機が深刻になる中でも米国債を積極的に買い増しており、余氏の発言はこれに異議を唱えたものとして注目を集めている。

 参考⇒極東ブログ: 今年の金融危機についてごく些細な印象

ふーんというのもなんだけど

 増田さん⇒http://d.hatena.ne.jp/ymitsuno/20090107/1231331334

まあ実際男女ともども、自分自身も、どうすればいいのか分からない。自分はとりあえずモテ競争から降りたことで大分楽にはなったけど。中島義道が「半隠遁」を唱えていたけど、正直それに憧れている。

 まあ、そうかな。そうというのは、「半隠遁」。
 あと、これは語弊があるかもしれないけど、自分の性の問題は、個別の問題なんだという踏ん切りみたいのもあっていいのかもしれない。フェミニズムというのは「公」でもあり「私」でもあるのだろうけど、人というか男女というのはそれなりにというかちょっと踏み出して言うと遺伝子的に制限された性格みたいのもあり、個人の性幻想はそれとして切り分け、公や一般的な対性の他者というか、男達や女達という一般性と切り離していいんだろうと思う。つまり、男ならこの女との関係、女ならこの男の関係といった、もっとクローズで非言語的な領域の問題としても。

なんというかまあ

 フェミニズムというのに関心を失って久しい。単に関心がなくなったというか、フェミニズムと限らず「現代思想」もそうなんだろうし、他歴史問題という問題もそうなのかもしれないけど、議論のフレームワークがよくわからなくなっている。奇妙な印象を受けるのはそれでもそのフレームワークは「知」的に構成されていて、それなりに外国の議論などが前提になっているっぽいし、それなりに学際的な学術領域においてフレームワークはあるのかもしれないのだけど(翻訳文化という印象はあるけど)、けど、というのは、普通に欧米圏のインテリの日常というか世相の議論を見ていると、出てこない、そして欧米圏のインテリってけっこう洒落もあるけどマジな人が多いという印象はある(とくに同性愛問題)。なのでそうしたレベルを見ていると、まあ、現下の世界認識において、日本のそうした知のフレームワークはそれほど重要でもないのかなという印象はある。
 で、と。与太なんだが、というか、私がロートルなんだけど、日本のフェミニズムというのは、実際にはそれを語る女性の論者というのがいて、それが先生で、その先生を信奉する女性がいて、で、その女性に嫌われたくない男が、フェミ思想を語るという構図、あるいは、その構図を嫌悪するという構図かな。そんな印象がある。
 なのでというのも変だけど、そうしたフェミ思想とは別に、対性に嫌われてもしかたないな、みたいな、ごく当たり前の孤立感を性について持っていると、その構図全体に奇妙な違和感が出てしまう。
 ただ、若いときには、そうした思想とは別に、直接的な性の牽引みたいな力学というのはあって(つまり思想なんかどうでもよくて恋愛とか性欲とか)、話がごちゃっとするかな。
 もうちょっというとフェミニズムというのは老女とその連帯の問題かなと思っていたけど、けどというわけでもないが、上野千鶴子がお婆さんみたいになってきて、そのあたりは見えやすくなってきていると思う。お一人様というより性的パートナーが社会組織化されていない老女の連帯の問題かな、と。(反面に地域と子どもたちの問題があるけど。)
 で、男は? という問題はあるし、つまり老男。これから非婚の男はたぶんそうなっていくわけで、じゃ、老男が連帯する? というとき、実際には連帯というより社会サービスへの依存というか貨幣化サービスへのドライブになってしまうんじゃないか。ああ、つまり、シャドーワークの別の形への希求というか。
 あと、はてなとかから見えるけど、思春期から長い青年期での、性的弱者男子の問題は大きいかな。これはどういうフレームワークで論じていいかまるでわからない。なんとなくだけど、ルサンチマン的に変性され社会的なイデオロギーに注入されていくような印象はあるけど、これって、結局、かなりは個人の性の問題なんで、うまくいかないと思うが。

NHK Q.E.D.証明終了、1回目、見たよ

 ⇒次回予告と毎週のあらすじ | NHKドラマ8 Q.E.D. 証明終了
 存外に面白かった。
 漫画が原作なわけね。

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Q.E.D.―証明終了 (1) (月刊マガジンコミックス): 加藤 元浩

国民性?

 ⇒はてなブックマーク - 「派遣村」叩きに日本の国民性を思う - 玄倉川の岸辺
 ⇒「派遣村」叩きに日本の国民性を思う - 玄倉川の岸辺

派遣村を叩いている個人の「自己責任」を問うてもそれこそ波平の頭(ほとんど不毛)なので、日本人の国民性から考えてみる。

 はて?
 国民性?
 山岸俊男の話が元なら。

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安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方 (中公新書): 山岸 俊男

 それでは、日本人の集団主義文化はどのようなものとして考えるべきでしょう。この点に関して筆者は、日本人の集団主義文化は個々の日本人の心の内部に存在するというよりは、むしろ日本社会の「構造」のなかに存在しているのだという立場をとっています。

 先の実験結果を説明するにあたって、筆者は集団主義を一人一人の日本人の心の性質として考えるのではなく、社会のしくみとして考える理由を述べておきました。

 というわけで、山岸俊男の文脈なら、日本人の国民性から派遣村を叩いている個人の「自己責任」を問うてもそれこそ波平の頭(ほとんど不毛)なので、社会のしくみとして考える、ということになるはず、なんだけどね。
 で。

 つまり筆者がここで言いたいのは、差別の文化は個々の人間の頭の中にあるのではなく、差別を生み出す行動を適応的な行動としている社会のしくみの中にある、そしてそのしくみを生み出し維持しているのは、差別社会への人々の適応行動なのだということです。

 差別社会という社会のしくみがあって、日本人はそれに適応しているというわけで、国民性じゃないよ、と。
 じゃ、その差別社会はどうしてできているのか、というと。

 このように、日本社会における差別の根強さは、その多くの部分を終身雇用制に代表される安定雇用を生み出す社会のしくみに、その基盤をもっていると考えられます。

 ほぉ。
 安定雇用を生み出す日本社会が反面で差別を生み出しているのだよ、と。

このことはもちろん、男女差別だけではなく、たとえば学歴差別などについても言えることです。

 各種の社会差別の根は安定雇用にあり、と。

 これまで何度も繰り返し述べてきたように、現在の日本社会は終身雇用制を含む安定したコミットメント関係が急速に弱まりつつあります。ということは、雇用の流動化にともない、人材の採用に際しての不確実性が小さくなるはずですから、統計的差別の必要性が小さくなるでしょう。その結果、男女差別も学歴による差別も急速に少なくなっていくはずです。これからの日本社会は、雇用の安定と引き換えに、差別の撤廃を手に入れることになるでしょう。

 つまり、山岸俊男の文脈だと、雇用の流動化が進展すれば、日本社会に組み込まれていた差別はなくなりますよ、と。
 でも、差別の撤廃は雇用の安定と引き換えだから、雇用の安定のほうはないですよ、と。
 雇用を安定化させようとすると、差別が日本社会に組み込まれているまんまですよ、と。
 山岸俊男の文脈だと、ま、そうこと。
 私がそう思うっていうことじゃないけど。
 
 そういえばその他の越冬闘争の風景⇒「名古屋越冬闘争突入集会」…派遣切り難民はたった3人? dr.stoneflyの戯れ言/ウェブリブログ

そう、知らないのだ。
この秋、この冬、突然すべてを失って路上で途方に暮れる人は、
オケラ公園に集まり、闘っていることを。
団結し、声をあげていることを。
もう何十年もここで繰り返し闘っていることも。
ずっとずっと同じことを繰り返し訴えてきたことも。

多分、見ると思う

 2009年1月11日(日) 午後9時00分〜9時49分 総合テレビ⇒NHKスペシャル|女と男 第1回 惹(ひ)かれあう二人 すれ違う二人
 2009年1月12日(月) 午後10時00分〜10時49分 総合テレビ⇒NHKスペシャル|女と男 第2回 何が違う? なぜ違う?
 2009年1月18日(日) 午後9時00分〜9時58分 総合テレビ⇒NHKスペシャル|女と男 第3回 男が消える?人類も消える?

性染色体がXXなら女、XYなら男。1億7千万年前に獲得したこの性システムのおかげで私たちは命を脈々と受け継いできた。ところが、この基本そのものであるシステムは、大きく揺らいでいる。じつは男をつくるY染色体は滅びつつあるのだ。専門家は「数百万年以内には消滅する」という。なかには、来週になって消えても不思議ではないとする意見さえある。

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     ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
    N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨
   N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `′
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   ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、   |  \
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.       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__  来週で、男、終了 &hearts;
       ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    /
       l   `___,.、      ./│    /_
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