朝日社説 ガザの悲劇―いつまで放置するのだ : asahi.com(朝日新聞社):社説

 一般人が多数巻き添えになるこうした攻撃は、国際法が禁じる非戦闘地域や民間人への無差別攻撃ではないのか。虐殺と同然の非道さである。国連の存在意義さえ問われる事態だ。

 まったくそのとおり。ダルフールもまた5年間も放置され、今ジンバブエなど国連の存在意義が問われる状態は継続している。

 イスラエルパレスチナ人勢力の双方に影響力を持つエジプトのムバラク大統領が停戦仲介に動き出したのは朗報だ。人道危機に対応するためとりあえず期間限定の即時停戦を呼びかけた。欧州諸国はこれを歓迎している

 むしろここまでエジプトが動かなかったチキンゲームに、おそらく本質がある。表面的に見るとエジプトはイスラエルの関係を維持したいし、実際イスラエルとの間でその動きを縛る条約があったはず。ただ真相は、エジプト自体のガザへの実質的な閉鎖を見るとエジプトはハマスをおそらくやっかいな存在と見ているのではないか。イスラエルはむしろハマスよりエジプトとのチキンゲームをやっている可能性もあるかもしれない。つまり、ハマスをエジプトに押しやるというストーリーだ。というか、国際政治の要人達はそのシナリオも可能性として読んでいるのだろうと思うというか裏の動きがあるかどうか。

 日本政府も武力行使の停止を求めてはいる。さらに、イスラエルなど当事者たちを説得するための特使を送ったり、ハマスを支援するシリアやイランなどに働きかけたり、もっと積極的な外交を展開すべきだ。

 イランにもっと強い力を持つ中国やロシアと連携したらいいんじゃないかな。