イチホゲ それってマジっすか?

 それ⇒耐震強度50%超にも補助、ホテルは全棟

 国土交通省は、耐震強度偽装事件で強度不足が判明した建物のうち、公的支援の対象外となった耐震強度が50%超のマンションと、すべてのホテルの改修費用について、計160億円の予算が計上された「住宅・建築物耐震改修等事業費」の補助対象とする方針を固めた。

 それは違うだろ、と。
 しかし。

 同事業は1981年以前に建てられた「既存不適格建築物」の耐震改修が目的だが、強度偽装により転居や改修費の捻出(ねんしゅつ)を迫られた住民やホテルオーナーから、支援を求める声が高まっており、偽装物件にも拡大適用することになった。

 という「既存不適格建築物」の耐震改修という建前ではあるのだろう。
 このあたりの裏は自公だけではないような気がするが。

読売社説 [06予算政府案]「岩盤に突き当たった歳出削減」

 1%金利が上昇すれば、来年度の利払い費は1・5兆円増える。景気回復は歓迎だが、金利動向に目配りした政策運営が必要なことは、言うまでもない。

 リフレーションを上手に行えばグロスで問題は解決されうるかもしれない。問題は、上手に行うのは政治の主体であること。ヘタがうたれる可能性もあること。そして、グロスで解決しても、庶民には苦渋だけかもというエンドもありうること(平均の資産額とかグロスで計算するから、全然庶民には共感できないとか)。

朝日社説 普天間移設 沖縄をどう説得するのか

 「沖縄を」という内地から対象化した問いを出された時点で朝日新聞も随分産経新聞みたいになったものだ。沖縄の米軍基地問題がそのままに本土の問題であることがわからんナイチャーになにを言うかという感じではあった。ま、それを言えば、おめーもナイチャーということだろう。
 沖縄の世論がどう形成されるか。それはとても難しい。
 でも、本当は、もっと難しいのは、本土側の世論をどう形成するかでもある。
 中共の暴発の可能性は、歴史を知るものなら、あるとしかえない。リアリストならそこに対処するしかあるまい。では、どう対処するのか。求められているのは、ファンシーではなく、具体的な政治の理路である。つまり…と。

朝日社説 特別会計改革 すき焼きの宴はお開きに

 なんかユーモアぼやき路線になってきたな。
 これは端的に小泉改革の成果でしょ。ネットでご活躍の反小泉さんは、もちろん理想論はできるでしょ(北朝鮮ですら理想社会なんだし)。でも、現実に社会をどういう理路で変革化する道筋はなかった。まあ、あるならちゃんとプランを出して、次の選挙にがんばってください。私も応援しますよ。

あー、野暮を承知で明からさまに内田樹の悪口を書きますよ

注:このエントリ、ちょっと訂正・補足します。

 ⇒内田樹の研究室: 捕虜と戦陣訓

しかし、日本軍の捕虜たちはそうはしなかった。
彼らは捕虜になったとたんに人格を一変させてしまったのである。
ベネディクトが驚いたのは、これほど「勝者に媚びる捕虜」たちを見たことがなかったからである。
捕虜たちは嬉々として自軍の内情、兵の配備状況をことこまかに具申し、中には米軍の偵察機に同乗して、「あそこが弾薬庫で、あそこが司令部です」と逐一報告した兵士さえあった。
この変節の理由は簡単である。
戦陣訓がいうとおりに「勝敗は皇国の隆替に関」するというのがほんとうなら、皇軍が負けるということはイコール「皇国は滅亡した」ということである。
ならば皇軍を打ち破った軍隊こそが「百戦百勝の新たなる皇軍」であることは論理の経済が私たちを導く合理的結論である(現にその論理に従って、日本は戦後60年間アメリカに仕えてきたではないか)。

 この人、本当に、馬鹿だ。
 まず、日本軍について体験者の本でも読めや。
「私の中の日本軍 (上)文春文庫 (306‐1)」
「私の中の日本軍 (下)文春文庫 (306‐2)」
「一下級将校の見た帝国陸軍(文春文庫)」
 一般論でいうと、「皇軍」とかいう表現を使うヤツは、総じて、つまり、左右ともに、馬鹿。当時はそんな言葉実際の軍では使ってなかった。ってか、「皇軍」というのは戦後の幻想に等しい。
追記
 コメント欄にてjounoさんより、できれば体験者の本を読むとどういう風に結論が違ってくるのか、たとえば、日本軍捕虜は別にそれほど欧米と比べて変節したわけではない、ということだけでも書いていただけるとありがたいです。」とコメントをいただく。
 確かに、馬鹿というだけではいかんかと思う。それと、上三冊では案外カラクリ自体はわかりづらいかもしれない。
 簡単に言うと、日本軍の軍人たちのノルム(規範)の実態は戦陣訓などではなかった。そのあたりの話は体験記を読まれると実態がわかると思う。もちろん、この体験記ですべてがわかるとは言わない。少なくとも、体験記を読むことでその実態像に迫ろうとする思考のありかたが問われる。次に、日本軍捕虜だが、ノルムを欠いているために、状況に依存し、その状況において「和」の状態を作り出そうとする。身近な人間関係のにへら笑い的状態をもって危機を遠隔化しようとする。これは現代日本人でも同じ。戦前の軍人たちと私達現代日本人のノルムなきにへら笑い的和の志向にはなんら変わることがない。
 特に捕虜軍人達は、捕虜で命を助けてもらっている恩義を感じている自分は良き人間である(だから良い人間だから殺さないでくれ)という、その証明の衝動に駆られていた。それ、つまり、自身が無私であること(ワタクシゴコロなきこと)を証明しようとして、結果的に媚びるように外人に見える。日本人の社会的な基本行動の原理となる自己が、その自身によって規定されておらず、状況の中の他者によって規定されているため。

ZAKZAKのユーモア記事「北米産牛肉輸入、ヤコブ病の恐怖」 激藁

 ⇒北米産牛肉輸入、ヤコブ病の恐怖 民主・梶原前議員が語る友人の「悲惨」

 約2年半ぶりの輸入解禁で、北米産牛肉が店頭にも並び始めたが、国民のBSE(牛海綿状脳症)に対する不安は消えない。こうしたなか、親しい友人をクロイツフェルト・ヤコブ病で亡くした民主党梶原康弘衆院議員が「あんな悲惨な病気はない。地獄だ。BSEとの関連を疑っている」と激白した。

 わけわかめ

 当時、英国などで変異型ヤコブ病を発症して亡くなる人が続発。亡くなった男性は仕事でヨーロッパに5年ほど滞在していたため、梶原氏は「変異型ではないか」と尋ねたが、主治医は「弧発型だ」と答えたという。

 つまり、変異型じゃないわけでしょ。BSEと関係ないじゃん。
 なのに疑っているというのは、
 
  1 誤診
  2 通常型と変異型の本質は同じという珍説
 
 というわけで、ZAKZAKはこの2つの面白ろ線で走る。

ただ、京大医学部付属病院の福島雅典教授は一般論として「変異型と診断するには、脳の生検か死亡後に患者の脳を解剖するしかない。症状としては弧発型に似ており、そう診断された中に変異型の患者がいる可能性はある」と指摘する。

 誤診というならそこを解明したほうがいいよ。

 厚生労働省によると、1999年には77例だった弧発型ヤコブ病だが、01年に120例、02年に135例、03年に107例、04年に160例と患者数は増加している。

 厳密に言うとその疑惑を持っている学者がいる。が、この文脈ではお笑いにしかならないよ。

 「日本は全頭検査などの徹底で国民の『食の安全』を守ってきた。それなのに、BSE対策に疑問や不安が多々ある米国のルールに合わせて輸入を再開した。『米国で弧発型ヤコブ病が集団発生している』との報道もある。政府は国民の生命を危険にさらして平気なのか」

 全頭検査はナンセンスって常識になってないのか。
 ⇒BSE全頭検査「限界」 食品安全委、若い牛の除外容認
 さて、それ以前にだな。

 梶原氏は「彼はスポーツマンで、発症するまで元気そのものだった。それが2カ月足らずで悲惨な死を迎えた。私は彼の死とBSEとの関連を疑っている。他にも似たようなケースがあるのではないか」といい、今回の輸入再開についてこう訴える。

 変異型でこういう急変がないから、弧発型と診断されてたんでねーの。
 こんなのが、北米産牛肉輸入反対ですか? 
 小泉支持層は馬鹿だとか言っている北米産牛肉輸入反対の方々って馬鹿ではねーの。
 ってか、この手のユーモアのテンプレ?