時事メモ

 WP、FTについてはいちおう項目だけは網羅的にピックアップしておこうかと思ったが、米国内政・政局やその地域の問題はあまり関心がないものだった。国際的なものや基本的なもので気になったものを取り上げていこう。
 

U.S. needs to deal with E.U. concerns about NSA spying - The Washington Post

THE KERFUFFLE between the United States and Europe over revelations about clandestine National Security Agency (NSA) activities across the pond is fizzling out almost as quickly as it flared up. President Obama initially made matters worse by observing, at a news conference in Africa, that European intelligence services were probably trying to snoop out his breakfast menu. But then he and German Chancellor Angela Merkel spoke on the phone, producing a joint promise of high-level consultations last week. Despite earlier implied threats from French President François Hollande, there will be no delay in the start of transatlantic free-trade talks, and Mr. Hollande has let it be known that he is okay with that

 英文もなかなか面白い。話としても要するに各国とも内政への配慮はあってもこの手の馬鹿騒ぎはもう終わりだというのだ。諜報についてがたがたいうのはお子ちゃまだろみたいな感じである。まあ、そうだろう。
 今回の件で、日本は騒がなかったからさすがにポチだみたいなくだらない意見もたまに見かけたが、日本で問題なのは、案外通訳かなあとか思った。

Anti-cancer vaccine gets too few takers - The Washington Post

 HPVワクチンの話。これがWP社説に出てくると米国でも反対運動とかあるのだろう。内容はいたってHPV肯定論というか、CDCに沿ってこれでいいのだし、成果もあがっていると。これ、訳して掲載すると日本にも役立つと思ったが、なにかとめんどくさいことになりそうだから、いいやとかも思った。
 しかし、まいどながら、こういう定見を見ると、米国の論壇はすごいなあと思う。日本の新聞の社説か無理じゃないかな。
 
 FTの論説がお休みっぽい。米独立記念日だからか。単に週末か。
 

Egypt: on the brink of disaster | Editorial | Comment is free | The Guardian

 まあ、エジプトのあれはべたにクーデターでしょ。
 というか、ムバラクのときでもそうだった。あのとき、日本のリベラルさんとか欧米も大衆の民主化要求デモに酔っていた。この手の正義に酔っちゃうやつが絶えないし、日本が戦争に突入していくときも正義に酔うという点では同じようなものだなと思った。こんなのどう見たって軍部のクーデターじゃないかと思ったものだったが、似た論調の人は少なかった。
 今回も同じである。BSの報道で見てネットでは確認できていないが、今回のクーについていえば、どうも大衆行動が始まる前に軍がモルシを排除しようとしていたらしい。ちょうど一年記念で大規模デモが予想されていたのでその前に穏便に済まそうとしたのかもしれない。というか、そのあたりでムスリム同胞団の暴走がなければ、ムバラク退陣みたいにもっとクーが隠せたかもしれない。
 というか、その点ではムスリム同胞団が問題だった。ムバラク政権を倒したときは、彼らは傍観者だった。まあ、そのあたりもこちらに思い入れのある人がいろいろ変なことを言っていた。
 かく言う自分が変だとこういう状況では見られるのだろう。ブログのエントリではあえて参照を付けなかった。陰謀論とかブコメがつくだろうなと思った。ブコメ以前にあまり関心がもたれなかった。捨て台詞みたいにいうと、日本社会のリアクションというのはこんなものだろう。欧米も似たようなものだが、もうすこし現実的だし、ガーディアンはけっこう一貫している。
 自分も、もっとわかりやすく伸ばせば理解されるだろうかとも思うが、それだけの労力がめんどくさい気がしている。というか、そういうふうに日本社会を見る自分がそれほど肯定できない点が中途半端なところだ。中途半端に「孤独」ということでもあるのだろう。
 理解されないなあとか思うのと、理解されるように書くのはめんどくさいなあというののはざまに欺瞞はあって、本当に理解されたければそのように書けばいいのだという思いはある。ただ、それがそれほど誰の益にもならなような感じして、ちょっと引く。