朝日 日銀の政策―緩和の自動化を憂える : 朝日新聞デジタル:社説

 ああ、やっちまったなという感じ。

 展望リポートは3カ月ごとに見直される。となると、目標に届くまで、少なくとも3カ月ごとに市場や政治から強烈な圧力を受け、やる気を見せるために緩和を繰り返すのか。
 これでは緩和の「自動化」である。目標に達しない間、投機的な思惑がエスカレートすることは目に見えている。

 バーナンキはそういう自動化による安定を目指しているというのを朝日は知らないというのが、滑稽な感じすらする。そして、「目標に達しない間、投機的な思惑がエスカレート」に至っては、苦笑ですめばいいくらいか。もちろん、部分的にバブルは発生するし、そうなれば、それ見たことかとバブル潰しをするのだろうとは思う。日本の繁栄に未来は、かくして、存在しない。

 さらに日銀が緩和で国債などを買い込むほど市場での存在感が大きくなり、期待を裏切った時の失望売りも大きくなるジレンマが深まる。

 逆で、いま日銀は金融緩和失望になるような政策をしている。
 そしてそのことが中央銀行への信頼の実際には失墜の道を整備していて、将来的なインフレの芽を育てていることになる。
 いずれにせよ、現状の緩和のレベルで、この朝日の論調はヒステリックすぎる。実際のところ、今回の日銀は金融緩和や1%インタゲというより、普通に円高水準の抑制というだけのことであって、白川さんの頭のなかには、そういう意味での「雑音」は響いていないと思う。