読売 連続不審死事件 状況証拠で導かれた死刑判決 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 検察が論告で、状況証拠の評価に関して用いた例え話も、違和感が残る。検察は「寝る前に星空が見えたが、夜が明けて一面雪化粧であれば、雪が降るのを見ていなくても、夜中に降ったことが分かる」と主張したのである。
 裁判員に分かりやすく説明しようとしたのだろうが、想像力で判断してもらいたい、と述べているかのようにも受け取れる。
 証拠だけに基づき判断する刑事裁判の鉄則に照らせば、不穏当な例えだったのではないか。

 読売がこの指摘を出したのは興味深い。産経のほうはこの比喩を好意的に見ている。
 「想像力」という時点で非難が含まれるが、この問題はそう簡単ではない。
 読売としてはそれなりに踏み込んだ社説だった。