東京 東京新聞:北ミサイル失敗 軍事力よりまず民生だ:社説・コラム(TOKYO Web)

 議論の水準がどうしても、お花畑的に劣ってしまう。

 韓国国防省の試算だと、発射には約八億五千万ドル、トウモロコシ二百五十万トンを買える資金が使われた。国連機関が援助を訴える食糧の五年分に相当する。
 中国やロシアも含め各国は「北朝鮮はまず民生発展に力を入れるべきだ」と注文する。新指導部は国際社会の要望を真剣に受け止めるよう望む。

 北朝鮮はそのような国家ではない。むしろ、人民を疲弊させる恐怖で維持されており、支配階級の経済はミサイル開発産業と結びついている。民生が意味を持つのは民主主義の体制ができてからのことであり、「朝鮮民主主義人民共和国」というのは、悪質なジョークに近い呼称というせいもあり、誰も実質使うことがなくなった。