毎日新聞社説 社説:憲法記念日に考える 「安保」の将来含め論憲を - 毎日jp(毎日新聞)

 ああナイチャー。

沖縄は太平洋戦争末期、米軍との激戦で多くの犠牲者を出した。米軍は戦後、「銃剣とブルドーザー」で基地を拡大した。本土復帰後38年になるが、在日米軍基地の4分の3が集中したままだ。怒りのマグマはきっかけさえあればいつでも噴出する状態だった。沖縄の過剰な基地負担の軽減が緊急課題であることを改めて示したのも今回の事態だ。

 沖縄戦で犠牲を出したのは、基本的には、日本側のミス。日本国は非戦闘員を守る義務がある。これを「米軍との激戦で多くの犠牲者を出した」としゃらっと言ってのけるのがナイチャー。
 「米軍は戦後、「銃剣とブルドーザー」で基地を拡大した」けど、そもそも軍政下におかれていた。内地も軍政下にあったけど、その後の対応はどうだったかという点で沖縄も見ていく必要がある。もうちょっというと、日本が「独立」したとき、日本ではない沖縄に米軍が移されたりした。であれば、沖縄が日本に復帰したらそれはとりあえずまた本土に戻すべき。
 「本土復帰後38年」というとき、軍政下の問題があまりナイチャーに意識されない。普天間基地海兵隊朝鮮戦争ときに内地から移設されたが、つまり軍政下における日本と関係の問題。

 「普天間」が示すように、沖縄の過剰な負担を放置していては日米同盟が維持できなくなる可能性がある。「再々定義」の機会に、在日米軍基地の配置や負担についても、日本側の意向を米国側に率直に示し、将来に向けた負担軽減のビジョンを作る作業を始めるべきだろう。
 私たちはかねて「論憲」を主張してきた。現憲法の掲げる基本価値を支持しつつ、現状に合わせたよりよい憲法を求めて議論を深めようとする立場である。

 とかいうなら、在沖基地を内地に戻す提言をしたらどうなのか。
 つまりはそういうことなのだ。
 核の傘から逃れるのも怖いけど、本土に在沖米軍基地を移転させたくもない、と。