読売社説 日中共同研究 歴史認識の違い浮き彫りに : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 例えば1937年の南京事件の犠牲者数について、日本側は「20万人を上限として4万人、2万人など様々な推計がなされている」と指摘した。
 しかし中国側は、中国共産党の公式見解である「30万人虐殺説」を譲らなかった。実証的な研究では無理のある数字である。
 日中戦争についても、日本側が計画的な侵略ではなかったと指摘したのに対し、中国側は全面的な侵略戦争と位置づけた。
 中国側の変化の兆しと言えば、日中戦争の発端となった盧溝橋事件が偶発的なものであった可能性に触れたことぐらいであろう。

 盧溝橋事件が偶発とするのはほぼ確定としていいだろう。「日中戦争」の計画性については、広義には「全面的な侵略戦争」であることはまちがいない。が、これもまた上海戦の意味合いが重要になるところだ。