日経春秋 春秋(1/30)

どんな時代にも共感を呼ぶ青春の息遣いを描ききった鬼才である。すべては作中に封じていたのかもしれない。黙して逝った作家を悼み、きっとこの週末は世界中で「ライ麦畑」の、「フラニーとゾーイー」のページが繰られることだろう。彼に彼女にいつか借りたままの本を取り出し、思いにふける人もいよう。

 執筆子、「フラニーとゾーイー」を読んでないんじゃないかな。「ライ麦畑」とは異なる、なんつうかあれはハプワースにつながる異常な話なんだが。ゾーイーは念仏唱えているんだよ。というか、グラス・サガのなかで「大工よ、屋根の梁を高く上げよ」との関連でないと、あれわからんと思うが。