「現代日本の転機」はざっと読んだ

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現代日本の転機―「自由」と「安定」のジレンマ (NHKブックス): 高原 基彰
 着想はいいし、大まかなところで間違ってもいないと言っていいのだろうけど。
 方法論が雑で、読むのにけっこうつらい。「新自由主義」をなんとか定義しようとしているのだろうけど、日本のコンテクストにしようとして、どうもうまくいってなさそう。
 「前近代」というくくりも雑で、たとえば昭和初期の軍縮の動向がとか、個別の歴史の問題に触れていない。それと、76年生まれの著者だからしかたないのだろうけど、60年代70年代のナマの日本人がどう状況に関わったかの感覚がないのだろうな。
 まあ、でも、もうちょっと細かく読んでみますよ。
 っていうか、普通に左派の人が読んで……