曇り

 夕方に雨が降るか。なんとなく降ってほしいような気分。夢は青春のある春の日の電車の中みたいな光景だった。隣に大柄な女性がいるのだが誰かわからない。恋人でもないようだった。朝のつばさを見つつ、自分の青春を振り返り、ふと嫌なことに気がつく。人が自分を裏切るというのはある意味で慣れてしまったが、慣れというのは構えがきついということで、構えとは人を信じられなくなることだ。人を信じられないというのはいろいろ段階があり、そして心底信じるというのも自己驕慢の類だろうとは思うが、それでも微妙に悪意のバランスのようなものもある。これはやっかいな問題か。人を人は道具として見るべきではないとはいえるが、欲望というのは基本的にそういう枠組みを持っているのだろう。魅惑的な人ほどその枠組みに嵌るようにできてもいる。などなど。