読売社説 IMF債発行 ドルの代替にはほど遠い : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 この問題は難しい。とりあえずメモ。

 国際通貨基金IMF)が初めて債券を発行し、資金調達する。加盟国の融資に頼ってきたIMFには新たな一歩だ。
 この債券は、IMFが40年前にドルや金に準ずる通貨を目指して創設したSDR(特別引き出し権)建てである。
 SDRはドル、円などの加重平均で算出される合成通貨だが、ほとんど普及せず、計算単位にとどまっている。SDR金利は約0・3%で、IMF債の利息もこれに基づく低利となる見込みだ。
 そうした事情にもかかわらず、中国が500億ドル、ロシアとブラジルが各100億ドル購入する予定で、インドも検討中だ。
 BRICsがそろって大量購入するのは、SDRの基軸通貨化を期待してのことだろう。

 ここまではそう難しい話でもない。

 しかし、SDRがただちに、ドルに代わる基軸通貨になると考えるのは非現実的だ。ユーロもまだ力不足で、ドルに代わる基軸通貨は見当たらない。ドル体制は当面、揺るがないとみられる

 問題はここで、ユーロでも成功したとは言い難いのに、ということで、読売のこの考えもごく普通なものだ。