毎日社説 社説:’09衆院選 民主マニフェスト 「脱官僚」の約束は重い - 毎日jp(毎日新聞)

 各省次官が政策を事前調整し、閣議の形骸(けいがい)化をもたらす事務次官会議の見直しは評価できる。だが、複数の閣僚が政策を調整するという「閣僚委員会」のイメージはあいまいだ。次官会議も、別会議への衣替えで官僚が権限温存を図るおそれがある。新構想の具体像とスケジュールをより、明確にすべきである。

 そこはそう。「脱官僚」というけどそれほど機構的に機能しそうもないように見える。

 外交・安保も不満が残る。日米地位協定改定を従来の「着手」との表現から「提起」に改めるなど、対米関係の安定に配慮した「現実路線」を反映した。しかし、各論はほとんどふれずじまいである。従来外交の発想転換が求められる中、鳩山外交が何を志向しているか、これでは不明だ。

 これが皆目見えない。ずばりいうと、対中戦略が美辞麗句で終わっていてなんもない。台湾への言及もあるのだけど、せめてもうすこし台湾をWHOへ組み込むみたいな「美辞麗句」を使って識者にシグナリングしてもよさそうなものだが。