毎日社説 社説:憲法記念日に考える もっと魅力的な日本に - 毎日jp(毎日新聞)

 駐日米大使に、ハーバード大学ジョセフ・ナイ教授が任命されるという。ナイ氏はクリントン政権で国防次官補を務めた。冷戦後に日米安全保障条約の存在意義が問われ経済面では通商摩擦が激化した。そうした日米関係の危機を救ったのがナイ氏の「日米安保再定義」だ。

 日米関係の危機を救ったナイ氏⇒沖縄タイムス 特集 新・基地縮小論 兵力削減の行方

 米兵による暴行事件が発生した直後の1995年10月27日、米連邦議会で沖縄基地問題を取り上げた外交小委員会が開かれた。アジア太平洋地域の駐留米軍10万人の維持を基軸とする「新・東アジア戦略構想(通称・ナイリポート)」を書いたジョセフ・ナイ前国防次官補代理が同委員会でこう証言した。
 「日本政府は『再軍備核兵器開発に必要な技術と能力を日本は保有しているが、それを自主規制できる日米安保体制を今後も維持したい』との意向を明確に伝えている。こうした日本の自主規制的な安保政策を可能にしているのが米軍の駐留であり、今後もこの体制維持を日本は希望している」