朝日社説 かんぽの宿―大山鳴動して何が残った : asahi.com(朝日新聞社)

 「安すぎる」に関しては、総務省は独自に不動産鑑定をし、売却対象となった79施設は推計「約250億円」になる、ときのう発表した。
 鳩山総務相の疑義はもともと、施設の購入・建設に2400億円かかったものを「109億円」では安すぎる、というものだった。だが、実際には建設時の10分の1に下がっていたと、総務省みずから認めたことになる。
 かんぽの宿は毎年40億〜50億円の赤字が出ている不採算ビジネスだ。事業を続け正規・非正規従業員3200人の雇用も続けるのが条件なら、買う方の企業は「もっと安くなければ」と考えるだろう。109億円になったとしても不自然とは言い切れまい。

 100億円なんかがたがた言うなという論調を朝日新聞で読む日が来ようとは。

 もし入札に出来レース、つまり不正行為があったなら、日本郵政の経営陣が法的に問われかねない話だ。総務省はその調査結果を先週末に発表し、日本郵政に業務改善命令を出した。
 しかし、そこであげられた16の問題点は、「収益改善に努めたあとで売れば、より高い売却額になった可能性がある」など、どれも改善が望ましい点や手続き上のミスにとどまった。意図的で悪質な「不正」と呼べるような事実は見いだせない。

 出来レース=不正行為、というのは朝日のよくない修辞。
 この問題、おそらく不正行為はないのだろうと思う。現下の範囲の小沢疑惑みたいに。
 だから、問題なんだということでもあるのだろう。