読売社説 自動車不況 新興市場と環境技術がカギ : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 日本経済が立ち直るには、自動車産業の回復が欠かせない。新たな収益源を確保するため、今後も一定の成長が見込める新興国市場と環境技術に、経営資源をシフトさせる必要が指摘されている。

 そういう意見があるのはわかるのだが、現在の日本の電子機器産業の衰退を見ても、新興国の追い上げはあり、また日本の近年の自動車産業についても、ちょっと皮肉な見方だが新興国労働者賃金に近づける仕組みができた差分の利益だった面がある。
 つまり、「新興国市場と環境技術」というとき、前者で日本が食いつなぐことはもうできないだろう。では後者はだが、環境産業というのは、ぶっちゃけていえばカネ余り時代の資源国依存をそぐための方策でもあった。あと数年、本当に温暖化が進むのか、それがフィクションではないかというとき、どう対応するか。