朝日社説 武器使用基準―「海賊」に便乗はいけない : asahi.com(朝日新聞社):社説

 国連の平和維持活動でも、イラクでの活動でも、憲法が禁じる武力行使にあたらないよう、武器使用には極めて抑制的な基準が設けられてきた。それが自衛隊の活動範囲を必要以上に狭めているという不満は、防衛省自民党内などでよく聞かれる。
 だがこの問題は、憲法のもとで日本の果たすべき役割、自衛隊の能力、国際社会の要請などを踏まえ、冷静に議論すべきことだ。海賊対策で認めたのだから、他の派遣でも認めたいというのはとんでもない筋違いである。
 平和維持活動一般への自衛隊派遣の問題と議論を混同させてはならない。国会での審議では、その点を明確にしてもらいたい。

 これは朝日の議論が正しいが、現実のほうがそうもいかない。というか朝日もわかっているだろうが、オバマ政権は最終的には日本にアフガンへの派兵・派遣を問うことになるだろうと思う。その布石の意味もある。というかそこを朝日は意図的に避けている。
 問題の根幹は憲法にあるが、これがデッドロックになっている。日本の歴史を振り返ると、こういうときは悲惨な外圧や悲劇でしかこじ開けることはできない。