英語学習についていうとたぶん

 ⇒入試「改革」のご提言について (内田樹の研究室)

 厳密に言えば、今の日本の子供たちは学習意欲や動機づけが「不足している」のではない。
話は逆である。
 「学習しない意欲」「学習しないことへの動機付け」が「過剰」なのである。
彼らが専門知識も基礎教養も身につけないのは、そう「したいけれど、できない」からではなく「そうしたくない」からそうなっているのである。
 現在の日本の平均的な大学生新入生のTOEICスコアーはたぶん350点くらいである。
 これは中学2年生程度の英語力である。
 中学高校で6年間英語を勉強してきて、その結果、中学2年生程度の学力しか身につけずに済ませるというのは、よほどつよい動機付けがなければ達成できることではない

 そうかもしれない。
 英語学習についていうとたぶん、それが習得達成された状態を具体的に実感できないからではないかな。
 以前イスタンブルでたぶんクルド人の子どもが靴を磨かせてくれとたどたどしく英語でいうので、じゃというと、いろいろたどたどしく英語で話しかけてきて、それからグランバザールを案内するとまで言っていた。あれはそれで儲かるからだし。
 クサダシで働いていた子どももそれなりに訛りのつよい英語しゃべっていて、どこの国から来たかときいたらドイツだった。ドイツ人の子がトルコでバイトするんだろうか。よくわからないが。
 語学は必要性がなければ身につかないんじゃないかな。
 まとめてオーストラリアの農場で3か月くらい働くとかどうなんだろ。
 他の学科はどうだろ。