リフレっていうか

 韓リフ先生⇒■[ネタ]リフレ派は再分配に関して態度を明確にしていない? まさか! : 2009-01-14 - Economics Lovers Live

 そもそもリフレ派というのは日本が長期デフレ(不況)状態から脱して安定的な物価と経済成長を達成することを望んでいるグループのことを指す。

 そうなんだろうなと思う。
 私も、その意味では、リフレ派になったかな。お前なんぞ経済学わかってないだろとかよく言われるが。
 ただ、そういう意味でのリフレ派になったのは、安倍政権ころかな。高橋洋一の話をきいて、ようやくそうかと。
 リフレ派についてのひっかかりみたいのはいくつかあって。

  • 政府や中央銀行が通貨をいじるのはやめてくれ
  • リフレって結局増税と同じ効果になるはず

 かな。あと。

  • 経済成長っていうのは質を問わないとあかんちゃうやろか

 もあるかな。
 安定的な物価がマイルドインフレというのはそれほど違和感ないし、ハイパーインフレ懸念というのはない、っていうか、そのあたりはそれなりにわかっていたし。
 で。

リフレ自体が一種の再分配を伴うという見方も実は可能である。社会の資源を投資機会のある主体に移したり、または失業者に雇用機会を提供したりする、という意味での再分配である。

 そのあたりは理屈としてわかるけど、けどというのは、それは結局、マイルドインフレと全体的な経済成長を伴うので、いわゆる左派的な支持は得られないし、また角栄的な地方政治でも支持されないんじゃないかとは思う。まあ、ようするにそこの政治性ってどう問うのかというのは、結果論として高橋洋一の仕事やその結果を見て考えさせられた。
 話がずれて。

 さてもう少し庶民的??なレベルにおとして考えると、僕個人のリフレ以外の再分配(社会保障への考え方などを上げておく)への考え方は、例えば別に隠す必要もなく、『不謹慎な経済学』に書いてあるように、なんとかして生存権を経済学的に基礎づけることができないか試行錯誤していることにも明確である。もしかしたらうまくいかないかもしれない。でもそれを思想史的に考えることで、十分に僕自身の社会保障という文脈での再配分に関する価値判断は、別に隠すまでもなく明瞭である。

 そこは「不謹慎な経済学」の大きなテーマだろうなとは思った。いや私の誤解かもしれないけど、湛山にどう戻るかというか、いや、戻るというのではないけど、結果的に冷戦後の世界の文脈で湛山の理念はどうあるのかというのは、戦後日本の総括として大きな課題かも。
 難しいな。
 
追記
 韓リフ先生よりレスをいただく。ありがとうございました。
 ⇒デフレとリフレと再分配 - Economics Lovers Live

つまりは、ご本人たちの問題でしかない。finalventさんが1日でも早くちゃんとした理解に到達されることを応援したいと思うが、心で応援しているだけにしたい 笑。

 ええ、そのあたりは先生の御本(昔の新書とかも)買いこんで勉強はしているんですよ。

 端的にいって本屋にいけば膨大なマクロ経済学の教科書がある。そこには円高が不況にはいいとか、非効率的な企業を淘汰すれば不況にいいとか、ワークシェアリング内部留保の活用などの一時的再分配が不況脱出策だ、などと書いてあるテキストはほとんどない。

 ええ、そのレベルはわかっているつもりです。
 それと、 「経済成長っていうのは質を問わないとあかんちゃうやろか」ですが、元エントリの趣旨としては、成長のボトムライン(具体的には2%くらいのマイルドインフレ)は疑いようがない。そして、「非効率的な企業を淘汰すれば」とも思わないのですが、社会構造の変化(高齢化少子化・カネ余り)に合わせた産業構造の転換は必要なんじゃないかな、そしてそれには多少現在の方向の成長を犠牲にする部分はあるかなというくらいです。
 すれ違いが多くなりそうですが、私は、貨幣を弱化する地域共同体というのがよいのではないかと考えている部分があります。搾取されるシャドーワークではなく、互助のシャドーワークによって貨幣のニーズを減らしていいのではないかと。このあたりは、自分でもトンデモかなとは思っているので夢想のレベルですが。