ブロガーを特徴付けるのはたぶん情報の「速度」なんじゃないかな

 ブロガーと知識人というか、あるいはTVのコメンテーターでもいいけど、それ以外のメディアにおける知の違いというのは、速度なんじゃないかなと思う。
 私が、あ、この人はブロガーだなと感じるのは、情報の受け答えの速度みたいな部分。
 例えば弾さんの⇒404 Blog Not Found:学者も人の子 - 書評 - 科学者たちの奇妙な日常

これは、著者のblogにも感じることだ。
私はアルファブロガー(笑)なので、書評も含め「一般的」な話題も多く書く。
その一方で、プログラマーでもあるので生のコードも遠慮なく書く。
それでも「一般読者」もついてきてくれるし、バリバリのコーダーも読んでくれる。
自分の専門分野のことをとんがって書くことと、一市民としての日常をやわらかく書くことは両立する。別に私だけではなくて、人気blogの多くがそうである。前述の渡辺千賀のblogのタイトルは"On and Off and Beyond"。オンがあるからこそ、オフが生きる。

 このあたりの感性はああ、ブロガーなんだなと思う。速度を感じる。
 「こんなアホなブロガーよりおれっちのほうが頭がええんだ」みたいな人もいるけど、ブログの速度がそれに見合っていないというか、ブログの速度の、なにかのふっきりかたが求める知のありかたがわかってないような感じがすることが多い。
 ただ、速度といっても、つられてぶくまぽちっと脊髄反射することではないんだけど。また、ネタの速度というわけでもないんだけど。
 不完全でも前に出ちゃう、出してしまうほうが、最適解へのヒューリスティックになるだろうというような確信かな。
 スタイルはそれに対して両義的だとは思う。
 ブロガーのそうした速度という知がなんぼのもんじゃいというのはあると思うけど、まあ、このあたりは、先っぽのほうに速度でつい出ちゃうという感覚がないと見えづらいかも。