朝日社説 国庫負担発言―首相があおる年金不信 : asahi.com(朝日新聞社):社説

 これは高橋洋一がいうように20年かかる問題なんで、今みたいな流動的な時代にはあまり対応しようがない。ただ、じり貧というかじりじりと日本国家の意味合いが変わってくる。こういうと誤解のもとだが、団塊世代の退職というのがやはり大きな意味合いを持つだろう。一概に団塊世代とくくれないものがあるのだが、がというのは、この世代は戦後の意味を知っているのと、戦前の意味を知らない、その両面がある。戦前の意味はむしろ、私のようにポスト団塊世代のほうが、団塊世代の反動で見えている部分はある。ただ、この歴史的な俯瞰の位置はいつか自然にというと皮肉だがハイパーリアルな歴史の物語となり国民体験は抜け落ちてしまった。日本は大変なことになったなと思うが、その意味が本当に問われるのは団塊世代の大半が消えたころなので、まだ20年先だろう。そのころは私も終わっている。人生にはこういう歴史の限界というものがあるし、人はそういうふうに歴史や国家に関わって生きるものでもない。