日経社説 この際、定額給付より雇用対策の充実を

 溜息がでるな。そういう意見を否定しないとしても。日経が言うのか。
 雇用というのは基本的に産業の興隆に依存する。外需頼みの構造に代わりがなく、また、外国人労働者をマスで入れることができない状態では中小企業はその存立自体が農政ではないけど保護の対象になる。これを維持するには国家を巨大化するしかない。
 これも言うと語弊になるが、日本の労働状況では、実際にはかなり保護された労働者と、保護されていない労働者の亀裂があり、前者が政治的な力(というか集金システム)を持っている。二者は矛盾してた力関係に置かれているのだが、それをどう統合するか、あるいはどう取り纏めていくかが優遇された労働者側の政治性として問われる。たぶん、そこは問うていないように思える。
 たぶん解決はない。というか、解決として提示される政治性のメッセージは、ぶっちゃけ幻影なんだ、自分は自分でどう働くか考えようという自立しか結局個人に残されないように思える。とてもつらいし、個人にかかる圧力は不均衡があるから、潰れる人も多い。でも、たぶん、どうしようもない。