毎日社説 社説:年金記録改ざん 国民だました「国家の犯罪」 - 毎日jp(毎日新聞)

 舛添要一厚生労働相の調査委員会が、改ざんの疑いがある6万9000件の年金記録について調べ、社会保険事務所での組織的な改ざんを初めて認定した。

 私の誤認かもしれないが、この暴露は舛添の強い意志の結果ではないか。彼がもうちょっとぬるかったらこれはまた曖昧になっていたようにも思う。ただ、こうした強い意志が全体に利となるかについてはよくわからない。

 最後に指摘したいことは責任の問題だ。組織的な改ざんを放置し、公務員の信頼を失墜させ、さらに年金不信を一層強めてしまった責任は重い。調査委も「国民への重大な裏切り行為」と批判し、職員・幹部を再度調べて懲戒処分するよう求めた。組織的関与を指摘されたからには、幹部が「知らなかった」では済まされない。現場にすべての責任を負わせるだけでは、国民は納得しない。調査に基づいて厳正な処分を行わない限り、年金不信解消はできない。

 この問題はそう理念的には解決しない。