朝日社説 防衛次官の罪―組織再生の道はなお遠し : asahi.com(朝日新聞社):社説

 トップの犯罪は、必然的に組織全体のモラルを低下させる。
 この事件の反省もあって防衛省は今年8月、規則順守を徹底させるための計画を作って実施したが、その後も不祥事は絶えない。9月には格闘訓練で海上自衛隊員が死亡し、10月には防衛医大教授が収賄容疑で逮捕された。
 政府見解を否定する論文で更迭された前航空幕僚長も、部外に意見発表する際の手続きを踏んでいなかった。自衛隊は他の組織以上に、規則や規律を守ることが重視されるべきところだ。綱紀の乱れはとどまるところを知らない。

 トップの乱れと「政府見解を否定する論文」とやらはまったく問題が別とは言わないが、落語の三題噺のように混ぜて議論してもしかたがない。
 「政府見解を否定する論文」が税金で維持されているような部署から出るなら問題だが、この論文とやらはイカれた不動産屋のお遊びの追従で馬鹿はしょうがないなあぁという私的なセクターの問題にすぎない。
 「前航空幕僚長も、部外に意見発表する際の手続きを踏んでいなかった」については、その後の経緯を見ると、事実誤認ようでもある。あるいは彼一人の例外か。
 ⇒まあメモ - finalventの日記
 話戻して。

 文民統制の根幹は国会によるチェックであり、政治の役割が大きい。なのに当時の首相や閣僚、国会はそれを自覚せず、守屋次官の専横を許した。そればかりか、彼と有力政治家が緊密な関係を結び、互いに利用しあった面すらある。かかわった政治家は重い責任を再確認すべきだ。

 文民統制も議会も理解されていない。
 文民統制については⇒朝日社説 空幕長更迭―ぞっとする自衛官の暴走 : asahi.com(朝日新聞社):社説 - finalventの日記
 あと、議会が文民統制に強く関与するのは予算の承認。文民統制は基本的に行政府に所属。国会は立法府
 三権分立とか、統帥権の独立とか、そして文民統制とか、朝日新聞はなーんもわかってないんじゃないか。これが戦後社会の帰結か。