ちょっと違うと思う

 ⇒わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 正しい死に方「死ぬことと見つけたり」
 この本、私も実は私の愛読書⇒極東ブログ
 なので、ちょっと異論を言いたい気があって、ちょっとだけ。
 この本の本質は、生きることとか武士道とかいうことじゃなくて、人間が闊達に生きている様の面白さ・豪快さにあると思うのですよ。
 「葉隠」というのは武士道の思想のように読まれてきたし、そう読んでもいいのだけど、隆慶一郎がこの本で表現したのは、むちゃくちゃに自由に生きる人間の姿。
 いかに生きるか、というより、なんで、こんなに自由な人間というのは面白いんだという感触。
 それとなんどか読むとわかるけど、女へのある優しいとでもいうべきか奇妙な感触がある。ここは中年になるとじんとわかるよ。あと、斉藤杢之助の娘が面白い。
 この本は読まなきゃ損みたいな本だし、以前これにも入れといた。
 ⇒自殺する前に読みたい本10冊 - finalventの日記
 一応便宜にアフィリリンク。
 

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死ぬことと見つけたり〈上〉 (新潮文庫): 隆 慶一郎
 
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死ぬことと見つけたり〈下〉 (新潮文庫): 隆 慶一郎
 ただ、公平にいうと、これが面白い思えない人もいるとは思う。
 あと、未完に終わって悔しい気もしないはなかったが、これはこれでよいのだと思う。隆慶一郎の人生の総決算というか、人生というのはそういうものなんだろうな、と。
 ぐぐってめっけたこの書評はよく書けている⇒死ぬことと見つけたり : 2005-09-13 - 日々是魚を蹴る