毎日社説 社説:八王子殺傷事件 希薄な人間関係も一因では - 毎日jp(毎日新聞)

 容疑者は「両親が相談に乗ってくれなかった」などと供述した。33歳にもなって理解に苦しむ弁解と映るが、最近は親子関係のきしみから生まれる事件が相次ぐ。愛知県のバスジャック事件で逮捕された少年も、自分をしかった両親に仕返ししたかったと自供した。家庭環境が変化したせいか、親子間の依存と自立をめぐる考え方も変わり、総じて幼稚化している傾向がうかがえる。親は子を守る姿勢を、従来より鮮明に示すべきなのかもしれない。

 執筆子は人の親ではないかな。まあ、普通の社会人だったらそういうことが多いかな。だとすると、こういう問題を考えるときは、戦前のような馬鹿げた大言壮語するんじゃなければ、まず自分というものが顧みられるべきだろうというか、対幻想の問題だよ。つまるところ恋愛の問題だし、はてな村的にいえば非モテの問題でもあるかな。
 自分を省みて、親子のことなんて誰も偉そうに言えないし、偉そうに言えたら嘘でしょ。親子や夫婦の関係なんてそんなものだよ。
 そして「そんなものだよ」のなかにとてもむずかしい問題が潜む。親をぶっころしたくなるなんて普通ことだし以下略。ただ、そうはしない。そういう思いを抱えて生きているのが普通の人生だというだけのこと。まあ、運不運はあるよ。

人間関係が希薄になる世相を背景に、淡泊な交際が好まれるとばかり無関心をことさらに装ったり、世話焼きを手控える風潮が目につく。その結果、孤独感を深めている人がぬきさしならぬ状態に追い込まれてはいないか。それぞれに人との接し方を点検する必要もありそうだ。

 ちょっと踏み出していうと、というか、またご批判を受けるかもしれないけど、そのことを思った人間はこうは書かないよ。書くという行為のなかで、その人間への連帯の模索と苦しみがにじむものだし、そういう一種の弱さ・つらさ・苦悩を通してしか、人との本当の連帯なんかできない。