朝日社説 裁判番組―放送局は知識と冷静さを : asahi.com:朝日新聞社説

 法廷のイラストが映し出される。殺意を否認し、遺体をドラえもんが何とかしてくれると思った、などとする被告の元少年の主張が伝えられる。被害者の遺族が憤りを語る。そして、司会者らが「笑わせんじゃないよ」「世も末」と被告と弁護団を非難する。
 山口県光市で起きた母子殺害事件の裁判をこんな風に取り上げたテレビ番組を見た人は少なくあるまい。

 全然見ていない。

 これは新聞を含む活字メディアにとっても切実な問題だ。
 番組を見る側も報道や情報を読み解く力を磨かなくてはなるまい。委員会が問題にしたような番組を支持する声もテレビ局に寄せられるという。だが、そうした番組がはびこり、放送への規制を招けば、知るべきことが伝わらない社会になりかねない。
 感情的な表現に陥らない冷静な番組こそが、視聴者の利益になり、自由な報道を続けられる道でもある。

 私から見ると朝日新聞の報道はしばしばその批判が適合するケースがあるように思える。