朝日社説 教育基本計画―中教審はどうしたのか : asahi.com:朝日新聞社説

 教育問題には関心がない。が、読んでふと気になった。

 教育現場が抱える課題は多い。とくに深刻なのは学力低下問題だ。学力格差をどう縮めるか。考える力をどう育むのか。そのためには、教師の数や質の向上が欠かせない。

 学力低下は問題だろうか? 学力格差? 私が気になるのはむしろ20代後半からの自己学習だろうと思う。それはそれとして。

 だから、この答申で最も注目されたのは、教員を増やすなど予算のかかる措置が具体的にどう描かれるかだった。日本の教育への公的支出の割合は、先進国のなかでも低い。教育への投資は、日本の教育を底上げするには避けて通れない課題である。
 ところが驚いたことに、答申には具体的な提言が見あたらないのだ。

 教育への投資が低いことは確かだし、そこを改革しなければならないのも確かだが、その基軸が学力低下・格差であってよいのだろうか。朝日新聞はそんなことを考えていたのか。
 公的支出を教育分野に増やせばいいというのはまずその教育分野の実態とプランのなかでどのように経費が必要になるかが問われる。
 そして教育の名のもとに国家を膨らませていくのは基本的には賛成できない。公教育は地域に還元すべきだし、地域の中からの創発を待つしかないのではないか。