毎日社説 社説:薬害エイズ 無責任な官僚を一掃する好機 - 毎日jp(毎日新聞)

だが、往々にして幹部の意向や政治家の横やりで決定が覆される官僚機構の特質を踏まえれば、立証しやすい担当者の責任だけを問題にしていたのでは尻抜けだ。今回の事件でも、旧厚生省から元課長だけが起訴されたことに疑問なしとしない。元課長がスケープゴート扱いされたせいで、上司らの関与が未解明に終わったのは悔やまれる。

 元課長は事実上含ませた感じに見える。

 最高裁決定を機に、公務員の事なかれ主義と無責任体質を一掃したい。政府は懲戒制度の見直しなどの対策に本腰を入れるべきだが、政策決定過程の透明化を図り、同時に利権目当ての政治家の口利きを封じる手立ても講じなければならない。現場の公務員を萎縮(いしゅく)させないように注意することが重要だからだ。

 公務員を萎縮させないことはたしかに重要だが、この結語は話が政治家などを含めためずれている。