毎日社説 社説:アフガン NATOの不協和音が心配だ - 毎日jp(毎日新聞)

 アフガンの国際治安支援部隊(ISAF)には40近い国から総勢4万3000人が参加している。活動内容はさまざまだ。たとえば2500人を派遣したカナダは、治安の悪い南部を拠点とし、既に80人近い犠牲者を出した。国内では撤退論が勢いづいている。
 一方、フランスのISAF派遣は約1500人と規模が小さく、しかも部隊は比較的治安のいい首都カブール周辺にいる。これでは不公平だ、フランスなどは南部へもっと人員を送るべきだというのが、カナダなど危険地域を担当する国々の本音だろう。

 毎日の社説はちょっと誘導的な筆法だが、カナダにはNATOへの不満がある。

カルザイ政権を支える米国としては、同盟国を説得して戦線立て直しを図るしかない。そのためには明確な出口戦略が必要だ。

 出口戦略の前に「同盟国を説得」が先立つ。その意味はNATOの意味が問われることでもあり、EUが問われる。このあたりで、コソボ問題も微妙にからむ。
 毎日社説はこうした状況下における日本の立ち位置に触れていない。でも、本当はそこが問われるのが日本の新聞の社説であるべきなのだけど。