毎日社説 社説:豪州政権交代 南から新しい風が吹いてきた - 毎日jp(毎日新聞)

 朝日のこの話題は特にどってことないのでスルーしたが、毎日のほうは少し見るべき視点がある。

 豪軍はイラクと周辺国に駐留するが、ラッド氏は国民の不人気を見てとり、イラク南部の戦闘部隊550人を来年、撤退させる方針だ。ただ、親米の基本路線が変わると見るべきではない。撤退の具体化については米国と協議すると約束したし、アフガニスタンには逆に増派の可能性もある。

 このあたりの指摘は正確で、これに日本がどう協調していくかというと、小沢路線のような道しかない。この問題は左派が根強く否定的で、いずれまたなにか仕掛けてくるだろうが、混乱しかもたらさないだろう。ただ、どうしようもないなという感じはする。こうした問題について私のスタンスすらネット右翼まがいにバッシングされているのだ。

日本と豪州のつながりは急速に深まっている。日本が輸入する石炭、鉄鉱石の半分以上、ウランの3分の1は豪州に頼る。輸入牛肉の9割近くは豪州からだ。今年、安保共同宣言も発表した。福田康夫首相は10月、日豪経済合同委員会で「包括的な戦略的関係と呼べる段階に入った」と重要視する姿勢を述べた。新政権と経済連携協定(EPA)交渉を促進させ、関係強化を具体化する時期だ。

 であれば干魃に昨年時点で対応すべきだった。

一方、豪州にとって中国の存在感は大きい。中国は今年、日本を抜き、豪州の最大の貿易相手国となった。ラッド次期首相が米中日と新たな信頼関係を作り、共存共栄の道を築くよう望みたい。

 残念ながら現実的にはそういくのが難しいのは、資源が限定されているゲームだからだ。もっともこのゲームに正攻法で日本が参加できるわけでもないので、かなりの絡め手が必要になる。
 あと、朝日も毎日もだが捕鯨問題には言及していない。