朝日社説 万能細胞―日本からの大きな一歩だ : asahi.com:朝日新聞社説

 おや今頃出てきたか。しかもわかりやすい人物ストーリーだ。
 今回の話、いろいろコメントでご意見をいただいた。自己弁護するわけではないが、私のこの情報への評価はいつもの手順的だったかと思うが誤解されている面もあるだろうか。私は学問的なものは国際的な評価から見る。
 私は基本的に欧米型の学問薫陶を受けたせいであまり日本のアカデミズムを評価していない。というかその後もそうした分野に隣接することもあるのだが、主要学会誌はすべて英文だったなという思いがある。ただ、それをもって日本の学究者が劣るわけでもないし、またべたに日本国にどうたらというものでもないだろう。
 このあたりはなかなか通じないかもしれないが、学問というのはアート(手芸的)な部分がありそれには薫陶というかdisciplineが必要になる。そのあたりは学部でもきちんとうける環境があればいいのだろうと思う。
 ⇒極東ブログ: [書評]アリはなぜ、ちゃんと働くのか(デボラ・ゴードン)
 この本は意外とそうしたartやdisciplineが描かれていて面白かった。
 ネットではどうもイデオロギー的にまたジョークが理解されずにヘンテコな評価が多いが、藤原正彦先生のこれは学問を志す、あるいは関心を持つ人は高校生くらいで読んでおくといいと思う。

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遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫): 藤原 正彦
 一般論だが、ネットというのはどうしても雑なメディアになりがちで、私みたいにもとから雑な人間はそれなりに平滑的に表現するのだが、いわゆる専門家は多分に社会性においては奇矯なものでそこが雑に露出する。それを見て、あーこの人はバカだと思いがちだが、人というのは多面的なもので、むしろ懇意というかよく接していかないとよい部分が受け取れない。というかネットはせっかくいいメディアなのだから、夜郎自大をみんなが伸ばしていくのもどうかと思う。まあ、夜郎自大はおまえだよ、かな。そういうのもテンプレ的でつまらないような。