朝日社説 給油と対テロ戦 イラク撤収で仕切り直せ

 表題見て頭痛がしそうなほどのバカさ加減に喉がつまる。こういう罵倒表現を控えようと思っていたけど、このバカさはないんじゃないか。給油問題とイラク撤収となんの関係があるの?
 まず給油の「終了はやむを得ない」に賛成。

 私たちは、日本も国際社会の一員として何らかの役割を果たすべきだと考えるし、燃料を受け取る国々が感謝してくれているのはうれしく思う。
 しかし、だからといって、十分な議論もなしに自衛隊の派遣を続けるわけにはいかない。まず、この間の実績を慎重に検証してみる必要がある。6年もたっているのだから、日本の貢献のあり方が今まで通りでいいのかどうかを議論し、国民の合意を作りなおすべきである。

 そうすべきだというのはかねて私も主張。

 考えておかねばならないことがある。「テロとの戦い」とひとくちに言うけれど、01年の9・11同時多発テロ以降、米国を中心に始まった武力攻撃や国連の取り組みなどは実に多岐にわたる。
 その軌道が大きくはずれてしまったのは、米国によるイラク攻撃である。当時の小泉政権はそれを支持したうえ、野党や世論の反対を押し切って自衛隊を派遣した。安倍政権に続いて福田政権もこの誤りを総括しようとはしていない。そこに議論が混迷する最大の原因がある。

 私たちはその後、米国によるイラク攻撃の可能性が高まる中で、もし侵攻すればインド洋での給油活動は間接的にイラク攻撃を助けることになり、性格が変わってしまうと警告した。今回の一連の給油転用疑惑は、まさにその懸念が的中したことを示している。

 これも正しい。朝日の自慢は多少苦笑するとしても。
 でこれがなぜこの後段に続くのだろうか。

 攻撃後のイラクは、宗派対立によるテロが激しくなり内戦寸前の状況に陥っている。イスラム世界には激しい反米感情が広がり、中東情勢は不安定化した。テロは英国、スペイン、インドネシアなどで新たな犠牲者を生んだ。

 それは占領政策のミスという議論とバランスするだけ(クルドは現在のトルコ問題を別にすれば安定した)。イスラム反米感情は多重的。中東情勢の不安定化には対イラン対策の手薄さも関係している。という以前になぜ北朝鮮デザインの各施設がシリアにあるのがネグルなよ朝日新聞。欧米圏のテロはEUなどの右傾化も関係している。

 6年もたつのにアフガンは安定せず、むしろ治安は悪化している。隣国パキスタンの状況も不安定だ。国際社会の取り組み自体が大きな曲がり角に来ていると言える。タリバーン穏健派との和平を考えるべきだという意見も出ている。

 鳩山法務大臣の友だちはアルカイダ発言みたいことを社説で言うクオリティに愕然とする。パキスタンの問題は別の文脈が大きい。タリバンとの和平をいうなら中国とパキスタンの対テロ演習はいかがなものか。
 そしてアフガンの不安定化は、NATOの問題も大きい。その実態まで知らないのかもしれないなというぞっとする印象を受ける。

 国際社会としてどのような支援の枠組みをつくるか、議論しなおす必要があるかもしれない。そうした大きな構図の中で、日本が果たすべき役割を考えたい。

 シーレーンが一時的に壊滅して国民がヒステリーに陥ったときその回答が出てしまうよ。