毎日社説 民主党 与党と正面からぶつかれ

 面白いこと言うなと思う。実際にこれから正面からぶつかるしかないわけで、むしろそのリアクションに民主党がもちこたえられるかが問題。
 結局小沢頼みの傘に労組が隠れてたりカネを云々ということになったが、ある年代上の人なら小沢が田名角栄嫡流であることを知らないわけはない。そこを内部抗争でどうそぎ落とすかということ小沢の病気とのかねあいもある。民主党はいわば爆弾を抱えている。
 不思議だなと思うのだが、小沢こそがある意味で自民党なのだ。だからあれほど叩かれていた。だが、今表層的な自民党支持者は小沢を叩く。自民党はもちろん保守政党だが、今日の言論空間でラベルされるような保守的なイデオロギーを持つわけではない。むしろ、冷戦下でリベラルな政党でもあった。そのリベラルな部分と日本の土着性のなかで地域に根ざした民主主義の自覚があり、小沢はその一点は愚直に見ているし、たぶん胡耀邦系だと思うが中国も小沢をどんな逆境でも見捨てていない。私はこうした中国人の政治姿勢からいろいろ学んだ。もちろん、表面的には二股の一つにすぎないが、それでもその部分の中国人たちの頑固なまでの人物評価の強さは敬意を覚える。(余談だが香港が返還されるころ大陸やインドシナ半島の国民党はどう動くのか関心をもったが、直接的な政治の動きはなかった。あるいはそれが今に結実しているのかもしれない。私には見えないが、それでも中国大陸の内部に、括弧に国民党は残っているのではないかという妄想を私は捨てきれない。というか、あの文革の嵐のなかできっと生き延びると意志した一部中国人の強さこそ日本人にはない特質だと思う。)