否定的な感情とか

 そういうのを克服すべきなのかよくわからない。まあ、違うかな。
 いわゆるポジティブ・シンキング系は抑圧でしょうね。傷を深める。
 Gのワーク原理に、否定性を表現しない、というのがある。これは、抑圧するのではなく、ただ、表出を制御するというのものだが、指導者なくしてやると発狂しちゃうかも。ただ、人が否定性の感情のロボットになっているっぽいことはよくわかるし、Gが言わんとしていたこともわかる。
 私としては、Kがいうように、Look into the beauty of itみたいなものが重要かもと思う。否定的な感情というのは、ある種の心的なエネルギーを持っているので、そのエネルギーの状態を見つめるというか。
 You'll find the flower of itというか。悲しみや苦しみ、嫉妬がfloweringすれば、それはまさに花であるように、枯れて実を結ぶ、みたいなことをKは言っている。
 Kのところに夫と子どもをなくした女性がやってきて嘆くとき、Kは、あなたが悲しんでいるのは自分が一人にされてしまった孤独感ですが、それは夫や子どもいたときからずっとそこにあるものでした、と無碍に言う。そして、あなが悲しんでいるのはself pity、自己憐憫ですよと言う。死者は帰りません。あなたは死者を悲しむという心的トリックで自分のみじめな状態を認めたくないのですよ、と。
 Kの話はさておき。
 まあ、人生はそんなもので、ネガネガの克服というのは、けっこう身も蓋もない。
 ただ、そうしうネガネガなものから、compassionというものが生じる。昔、仏教についての大拙だったか英文を読んでいたら、慈悲にcompassionの訳語を当てていた。