ちょっとだけ化学進化

 ⇒生命の起源 - Wikipedia

新しい化学進化説
DNAを遺伝情報保存、RNAを仲介として、タンパク質を発現とする流れであるセントラルドグマは一部のウイルスの場合を除いて、全ての生物で用いられている。これら三つの物質はそれぞれの機能からいずれの物質が雛形となったのかは1950年代から論じられてきた。そうした説の名称がRNAワールド仮説、DNAワールド仮説、プロテインワールド仮説である。
 
セントラルドグマを基本にするのであれば、DNAと言う情報が初期に存在し、その後RNAの仲介によってタンパク質として発現したとするDNAワールド仮説の信憑性が論じられる。しかしながらDNA→RNA→タンパク質のいずれにもタンパク質の触媒作用が関与しており、なによりタンパク質の情報が先に存在したという説異は考えがたいものがある。この三つの説を統一するような見解は得られておらず、情報の保存、触媒作用を争点にいまだ論争が絶えない。なお、これらの説を一部融合させたDNA-プロテインワールド仮説のような説も存在する。

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GADV仮説―生命起源を問い直す: 池原 健二